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性的、暴力的な表現を含んでいます。
虚構と現実の区別のつかない方
18歳未満の方はご遠慮くださいませ。
自己責任に於いて閲覧していただきますようお願いします。
本宅「スパンキングとSM」で、妄想小説を書く回数が明らかに減っています。だって、「人形のように」すっかり、いれあげちゃってるから(笑)。
可愛いせつな♪2
「ずっとあなたが好きでした」は、エレベーターの中から始まりました。最初はこのエレベーターのシーンを夢に見て、ここから女王様の話を作ろうとしたんですが・・・・瑞季、お前は本当に女王様か!?ちょっとへたれのわがままお嬢さんになってしまいました。今までのキャラの中で一番自分に近い。( ̄∇ ̄;)ハッハッハ
その上に、相手役の東野にものすごく情が移ってしまい。手放すのがものすごく惜しいです。
ゆきの存在と瑞季の性体験を書くかどうか随分悩みました。耐えられないショックを受けた時に、記憶を無くしてしまうのはものすごく簡単に起こる現象です。でも、作品の中に書くとあまりにも嘘みたい。私の大好きな東野が、ゆきを瑞季の中に返してくれることを祈ります。その辺の描写はまったくえっちにしようが無いので割愛しました。ゆきとひとつになった瑞季はサディストじゃなくなるでしょうか。うーん、番外編はすでにひとつになった瑞季のつもりで描きました。でも・・・・やっぱ、サドッ気は抜けてないみたいですね。
東野あきらめて瑞季につくしなさいねー。
では、明日から・・・番外編です。
すごく短い話なので、あっという間に終ります。よろしく。
あなたが欲しい

可愛いせつな♪2
「ずっとあなたが好きでした」は、エレベーターの中から始まりました。最初はこのエレベーターのシーンを夢に見て、ここから女王様の話を作ろうとしたんですが・・・・瑞季、お前は本当に女王様か!?ちょっとへたれのわがままお嬢さんになってしまいました。今までのキャラの中で一番自分に近い。( ̄∇ ̄;)ハッハッハ
その上に、相手役の東野にものすごく情が移ってしまい。手放すのがものすごく惜しいです。
ゆきの存在と瑞季の性体験を書くかどうか随分悩みました。耐えられないショックを受けた時に、記憶を無くしてしまうのはものすごく簡単に起こる現象です。でも、作品の中に書くとあまりにも嘘みたい。私の大好きな東野が、ゆきを瑞季の中に返してくれることを祈ります。その辺の描写はまったくえっちにしようが無いので割愛しました。ゆきとひとつになった瑞季はサディストじゃなくなるでしょうか。うーん、番外編はすでにひとつになった瑞季のつもりで描きました。でも・・・・やっぱ、サドッ気は抜けてないみたいですね。
東野あきらめて瑞季につくしなさいねー。
では、明日から・・・番外編です。
すごく短い話なので、あっという間に終ります。よろしく。
あなたが欲しい


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最上階へつながる専用エレベーターの中は瑞季とふたりきりだった。一般のエレベーターとは別の場所にあるし、完全に私用のエレベーターなので、乗ってくる人間もめったにいない。小さな個室の中には彼女の体臭が広がる。香水も使わず、化粧も薄い彼女だが、どういうわけだが、甘い香りを漂わせている。もっともそんなかすかな香りに気が付いているのは僕だけかもしれないが。
胸苦しい。狭い空間が押し寄せてくるような気がした。閉じ込められたふたりきりの空間。手を伸ばして引き寄せればあっという間に彼女を抱きしめられる。もう、一ヶ月近く彼女と「して」いない。
寸止めを繰り返す自慰を強制され続けて、それでいて、射精の許可が一向に下りない一ヶ月。限界ぎりぎりのところを綱渡りするような生活を続けてきている。いつも彼女の事が頭から離れず、そばにいればただただ抱き寄せたい。キスしたい。彼女の中に入りたい、という欲求が押し寄せてくる。
仕事に集中するのが困難になってきて、会社にいるときは出来るだけ彼女を避けているような有様だった。それでいて、目は彼女の姿を常に探し続け、隙あらば姿を捉えてみつめつづけたいというジレンマの中に浸りこむ。押さえても、押さえても、無意識のように溜息をついてしまう。
彼女が欲しい。彼女を抱きしめたい。キスしたい。抱きしめて彼女のうなじに鼻を擦り付けて思いっきりその香りを吸い込めたら…。自分が、また、いつもの想像にはまり込もうとしている事に気が付いて、はっと我に返り、それを振り払おうとする。
ああ…。だが、こんなに傍に彼女が立っていたのではそれをかき消すのはあまりにも難しかった。右手をこぶしにしてエレベーターの壁に押し付ける。今は、この手の事だけを考えよう。エレベーターが止まるまでは。とにかくこの手を壁から離さないことを。
そんな事を必死で考えていたので、彼女が身体を寄せてきた時、まったくの不意打ちにあってしまった。気が付けば、逃げようがなく彼女の身体と接近していた。待ち望んでいたはずの身体が後ろ向きのまま正面からやんわりと腰に押し付けられる。手を伸ばして抱き寄せれば、すっぽりと腕の中に納まる位置。
息を飲み、目を瞑る。体温が伝わってくるほど近くに恋焦がれる彼女の身体があった。思わずその感触にすべての感覚を振り向けてしまった時、彼女が腰を押し付けたまま「くるり」と身体の向きを変えた。すっかり飢えかつえ、彼女の存在にいきりたっていた僕のそれは、そのスカートの柔らかいクッションを通して、すばやくまわされた彼女の身体の刺激を真っ向から受け止めてしまった。身体の中を抑えようのない激しい快感が突き抜ける。
「瑞季…っつ。だめ!」
全身を突っ張らせて、僕はそれを押し留めようとした。この一ヶ月慣れ親しんだ動作、射精を押さえ込むためのテクニックを総動員して、わずかに身体を前かがみにしてすべての力をその中心へ集める。だが、無駄だった。開放感がまったくない痙攣が襲ってきて、射精するのは押し留めたものの精液はこぼれてしまっていた。
浅く息をつきながら、それ以上の暴発を防ごうとする僕の身もだえと苦痛の表情を、彼女はじっとみつめている。だめだ。押さえられない。その瞬間。ポーンと軽やかな音を立ててエレベーターの入り口が開き、朦朧としている僕の腕を彼女が強く引いて、もつれ合うように絡まった僕らは、最上階のコンドミニアムのエントランスにはきだされた。

胸苦しい。狭い空間が押し寄せてくるような気がした。閉じ込められたふたりきりの空間。手を伸ばして引き寄せればあっという間に彼女を抱きしめられる。もう、一ヶ月近く彼女と「して」いない。
寸止めを繰り返す自慰を強制され続けて、それでいて、射精の許可が一向に下りない一ヶ月。限界ぎりぎりのところを綱渡りするような生活を続けてきている。いつも彼女の事が頭から離れず、そばにいればただただ抱き寄せたい。キスしたい。彼女の中に入りたい、という欲求が押し寄せてくる。
仕事に集中するのが困難になってきて、会社にいるときは出来るだけ彼女を避けているような有様だった。それでいて、目は彼女の姿を常に探し続け、隙あらば姿を捉えてみつめつづけたいというジレンマの中に浸りこむ。押さえても、押さえても、無意識のように溜息をついてしまう。
彼女が欲しい。彼女を抱きしめたい。キスしたい。抱きしめて彼女のうなじに鼻を擦り付けて思いっきりその香りを吸い込めたら…。自分が、また、いつもの想像にはまり込もうとしている事に気が付いて、はっと我に返り、それを振り払おうとする。
ああ…。だが、こんなに傍に彼女が立っていたのではそれをかき消すのはあまりにも難しかった。右手をこぶしにしてエレベーターの壁に押し付ける。今は、この手の事だけを考えよう。エレベーターが止まるまでは。とにかくこの手を壁から離さないことを。
そんな事を必死で考えていたので、彼女が身体を寄せてきた時、まったくの不意打ちにあってしまった。気が付けば、逃げようがなく彼女の身体と接近していた。待ち望んでいたはずの身体が後ろ向きのまま正面からやんわりと腰に押し付けられる。手を伸ばして抱き寄せれば、すっぽりと腕の中に納まる位置。
息を飲み、目を瞑る。体温が伝わってくるほど近くに恋焦がれる彼女の身体があった。思わずその感触にすべての感覚を振り向けてしまった時、彼女が腰を押し付けたまま「くるり」と身体の向きを変えた。すっかり飢えかつえ、彼女の存在にいきりたっていた僕のそれは、そのスカートの柔らかいクッションを通して、すばやくまわされた彼女の身体の刺激を真っ向から受け止めてしまった。身体の中を抑えようのない激しい快感が突き抜ける。
「瑞季…っつ。だめ!」
全身を突っ張らせて、僕はそれを押し留めようとした。この一ヶ月慣れ親しんだ動作、射精を押さえ込むためのテクニックを総動員して、わずかに身体を前かがみにしてすべての力をその中心へ集める。だが、無駄だった。開放感がまったくない痙攣が襲ってきて、射精するのは押し留めたものの精液はこぼれてしまっていた。
浅く息をつきながら、それ以上の暴発を防ごうとする僕の身もだえと苦痛の表情を、彼女はじっとみつめている。だめだ。押さえられない。その瞬間。ポーンと軽やかな音を立ててエレベーターの入り口が開き、朦朧としている僕の腕を彼女が強く引いて、もつれ合うように絡まった僕らは、最上階のコンドミニアムのエントランスにはきだされた。

今日からの休暇のために彼女が借りたリゾートマンション。ここにやってくるのは、これで二度目だ。エレベーターにつながるエントランスは、室内と同様の凝った装飾で、寝椅子や肘掛け椅子、大きな観葉植物とが噴水の周りにさりげなく配置された吹き抜けと大きな天窓が明るいくつろいだ空間になっている。
彼女は、僕の首に腕を廻して引き寄せた。唇と唇が触れあった瞬間。僕の我慢は切れて、彼女をきつく抱きしめて喰いつくように彼女の口を味わいむさぼった。彼女の器用な手がベルトの金具を外し、ファスナーを引き降ろして、さっきの暴発で濡れているペニスを引き出そうとする。僕は、はっと気が付いて、急いで彼女を振り払おうとした。彼女が触れてきたが最後、もう僕には止めようがない。さっきまでの努力もみな無駄になり、あっという間に射精してしまうだろう。
だが、彼女は、振り払われなかった。上手く、その手をかわすと僕のペニスに掌を絡みつかせ、それからズボンの奥までぴったりと這わせたままその手を滑り込ませる。「ぬちゃっ」といういやらしい音がして、ダイレクトな快感が一ヶ月の射精禁止で気が狂いそうになっていた僕の身体を直撃した。それでも、僕は痙攣しながら腕を突っ張って抵抗した。
期限は今日の夜中まで、ここで射精してしまったら手酷い罰を与えられてしまうのは、分かりきっていた。身体を痛めつけられるのはいつもの事だけど、やっている事は同じで、受ける刺激も同じなのに、ただのプレイと罰では受ける側にとっては天と地ほどの差がある。その事は、瑞季と付き合い始めてからの一年間ですっかり身体に刻み付けられていた。
思っていたよりもあっさりと彼女は手を離し、後ろに下がった。僕は荒い息をつきながら、今の乱暴なキスで唇を腫らし、濡れたようないたずらっぽい瞳に上気した頬を輝かせてみつめてくる恋人の顔を、みつめかえした。ゆっくりと彼女が後ろに下がる。廻らない頭が警告を発していたのに僕はその姿をむさぼるようにみつめてしまっていた。
十分下がったと思ったのだろう。くるりと爪先で廻ると、そのしなやかで優雅な腕が背中に廻されてファスナーを引き降ろし始めた。服を脱ぐつもりだ!ここに上がってくるのはこの部屋に用がある人間だけだとはいっても、エレベーターの扉が開けば、すぐに見渡せるエントランスは、外部の施設と同じだった。
「…瑞季!待ってください。こんなところで、いつ人が来るか」
彼女は、まったく斟酌しなかった。ワンピースの袖を身体に沿わせるようにしながらも、するすると黒い下着を着けただけの彼女の肩が服の下から現れた。あっという間に、ワンピースは彼女の身体に沿って滑り落ちた。赤いレースで縁取られたビスチェに黒いガーターベルトと光沢のある黒いストッキング。
足元に輪になって落ちたとろんとしたワンピースをまたぎこして、外に出るとその服を蹴り飛ばして宙に飛ばせた。右手で捕まえて噴水のそばの長椅子の上に放り出す。彼女はくすくすと嬉しそうに笑った。
「東野ったら、なんて顔しているの?」
彼女の手があっという間にビスチェの小さな金具を外し始める。白くてふっくらとした柔らかい胸が扇情的な下着の下から現れた。ピンク色の乳首は、興奮のためかすでにとがっている。僕は無意識のうちに一歩前に出ていた。と、今までいたずらをする子供のように僕を見つめていた彼女の視線が動いた。
「エレベーターが上がってくるわ」
彼女が、雨が降ってきたわというのと同じような口調で言ったので、僕は一瞬何が起こっているのか理解しそこねた。はっと振り返ると、確かにエレベーターの数字が動いている。僕は、長椅子の上のワンピースを引っつかむと同時に彼女の腕を掴んで、横っ飛びに今から入るコンドミニアムの扉へ彼女を引きずって行った。
ポケットから鍵を出すと、震える手に叱咤しながら、鍵を廻す。扉を開けてそこへ飛び込んでから急いでドアを閉めたとたんに、ポーンという明るい音がした。
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彼女は、僕の首に腕を廻して引き寄せた。唇と唇が触れあった瞬間。僕の我慢は切れて、彼女をきつく抱きしめて喰いつくように彼女の口を味わいむさぼった。彼女の器用な手がベルトの金具を外し、ファスナーを引き降ろして、さっきの暴発で濡れているペニスを引き出そうとする。僕は、はっと気が付いて、急いで彼女を振り払おうとした。彼女が触れてきたが最後、もう僕には止めようがない。さっきまでの努力もみな無駄になり、あっという間に射精してしまうだろう。
だが、彼女は、振り払われなかった。上手く、その手をかわすと僕のペニスに掌を絡みつかせ、それからズボンの奥までぴったりと這わせたままその手を滑り込ませる。「ぬちゃっ」といういやらしい音がして、ダイレクトな快感が一ヶ月の射精禁止で気が狂いそうになっていた僕の身体を直撃した。それでも、僕は痙攣しながら腕を突っ張って抵抗した。
期限は今日の夜中まで、ここで射精してしまったら手酷い罰を与えられてしまうのは、分かりきっていた。身体を痛めつけられるのはいつもの事だけど、やっている事は同じで、受ける刺激も同じなのに、ただのプレイと罰では受ける側にとっては天と地ほどの差がある。その事は、瑞季と付き合い始めてからの一年間ですっかり身体に刻み付けられていた。
思っていたよりもあっさりと彼女は手を離し、後ろに下がった。僕は荒い息をつきながら、今の乱暴なキスで唇を腫らし、濡れたようないたずらっぽい瞳に上気した頬を輝かせてみつめてくる恋人の顔を、みつめかえした。ゆっくりと彼女が後ろに下がる。廻らない頭が警告を発していたのに僕はその姿をむさぼるようにみつめてしまっていた。
十分下がったと思ったのだろう。くるりと爪先で廻ると、そのしなやかで優雅な腕が背中に廻されてファスナーを引き降ろし始めた。服を脱ぐつもりだ!ここに上がってくるのはこの部屋に用がある人間だけだとはいっても、エレベーターの扉が開けば、すぐに見渡せるエントランスは、外部の施設と同じだった。
「…瑞季!待ってください。こんなところで、いつ人が来るか」
彼女は、まったく斟酌しなかった。ワンピースの袖を身体に沿わせるようにしながらも、するすると黒い下着を着けただけの彼女の肩が服の下から現れた。あっという間に、ワンピースは彼女の身体に沿って滑り落ちた。赤いレースで縁取られたビスチェに黒いガーターベルトと光沢のある黒いストッキング。
足元に輪になって落ちたとろんとしたワンピースをまたぎこして、外に出るとその服を蹴り飛ばして宙に飛ばせた。右手で捕まえて噴水のそばの長椅子の上に放り出す。彼女はくすくすと嬉しそうに笑った。
「東野ったら、なんて顔しているの?」
彼女の手があっという間にビスチェの小さな金具を外し始める。白くてふっくらとした柔らかい胸が扇情的な下着の下から現れた。ピンク色の乳首は、興奮のためかすでにとがっている。僕は無意識のうちに一歩前に出ていた。と、今までいたずらをする子供のように僕を見つめていた彼女の視線が動いた。
「エレベーターが上がってくるわ」
彼女が、雨が降ってきたわというのと同じような口調で言ったので、僕は一瞬何が起こっているのか理解しそこねた。はっと振り返ると、確かにエレベーターの数字が動いている。僕は、長椅子の上のワンピースを引っつかむと同時に彼女の腕を掴んで、横っ飛びに今から入るコンドミニアムの扉へ彼女を引きずって行った。
ポケットから鍵を出すと、震える手に叱咤しながら、鍵を廻す。扉を開けてそこへ飛び込んでから急いでドアを閉めたとたんに、ポーンという明るい音がした。
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間に合った。彼女を部屋の奥へと押し込んでから、急いでズボンのチャックを上げて、ベルトを止める。髪を掻き揚げて息を整えた時、ベルチャイムが鳴る音がした。振り向くと、ワンピースだけを残して瑞希の姿はもう無かった。ほっとして、ワンピースを拾い上げて、椅子の上に乗せると、玄関を開けた。そこに立っていたのは、さっき、入り口で受付をしていた管理人だった。
「お花が届きましたよ」
手に余るほどの大きなアレンジのかごを差し出された。ほっとして脱力する。管理人は僕の支えているドアから堂々と入ってくると、居間の突き当たりにあるサイドテーブルの上にその花かごを下ろした。ちょっと離れて眺めてから、位置を整えると、またそのまま回れ右をしてドアのところへやってくる。
「お荷物は、すでに中にいれてありますし、申し付けられた食材等は冷蔵庫に入っております。どうぞごゆっくりお楽しみくださいませ」
型どおりの挨拶をしながらも、管理人の目はすばやく椅子の上に乗せられているさっきまで瑞季が着ていたワンピースを見ていた。さすがに、僕の身体をじろじろと見ることはなかったけれど、勃起したままのそこは隠しようがなかったから、チラッと見ただけで何が起きているかばれてしまっているだろう。内心舌打ちをしながらも財布を取り出すと彼の手に三万ほどを押し付けた。
「ありがとう。僕達は、この一週間は、ふたりだけでお楽しみをして過ごしたいんだ。よろしく頼みます」
管理人は目を輝かせて金を受け取り、全部分かっていますよというように、嬉しそうにうなずきながら去っていく。急いでドアを閉じると鍵をしっかり掛けて、額の汗を拭った。瑞季がその気になったら、僕には止めようがない。いつも、いつも、振り回されっぱなしだった。それでも、あんな男に瑞季の身体をちょっとでも見られるなんて、耐えられそうになかっただけに、その危険を回避できて、ほっとせずにはいられなかった。
まっすぐ、キッチンへ行って冷蔵庫を開けると、確かに一週間分とは思えないほどの贅沢な食材が詰めてあった。僕は、冷蔵庫の扉に並んでいるミネラルウォーターを取り上げると、蓋を開けて直接に、びんからごくごくとあおった。キッチンのシンクに寄りかかって、身体が冷えるのを待つ。これこそ、無駄な抵抗としか言い様がなかったが……何しろ彼女のそばに寄った途端に、いやおうもなく身体は反応してしまう。
顔を洗ってそこに掛けてあったタオルで念入りに拭うと、瑞季を探しに行く事にした。椅子の上に置きっぱなしになっているワンピースを取り上げて、寝室のドアをノックする。ひとつ、息を吸い込んでから、ドアを開けると、シャワーを浴びていたらしい彼女がバスタオル一枚巻いただけでバスルームから出てくるところに鉢合わせしてしまった。
「あら」
と、にっこりと笑った時には、腕の中に彼女の身体があった。僕は飛びついてきた彼女を受け止めた。目の先に、今、彼女が身体に巻いていたはずのバスタオルが落ちているのが分かった。おそるおそる抱きしめている彼女の身体に廻した手へ意識を移す。思わず、呻き声をあげてしまう。
「瑞季。あんまり、ひどいと思いませんか」
「どうして?東野が我慢しているのと同じ時間。私だって禁欲していたんだから」
「僕は、夜中まで射精できないんです」
「そう?私はすぐに抱いて欲しかったのに」
ごくりと唾を、飲み込む。彼女は、僕を罰したがっているのだろうか?身体で誘惑して、僕に彼女を抱かずにはいられない状況を作り出しているんだろうか?それとも、こうやって、夜中まで、ネチネチと刺激して遊ぼうと思っているのだろうか。
僕は、彼女の肩を掴んで身体を引き離し、その目を覗き込んだ。どっちに転ぶかで、この一週間の休暇がまったく違うものになってしまう。彼女の目はきらきらと輝いているばかりで、どちらが正解かというヒントは現れていなかった。
「だめです。僕にとっても大事な一週間なんですからね。お願いですから。夜中まで待ってください」
「ふうん」
瑞季の体が僕の手をすり抜けて、また絡みついてくる。
「随分、がんばるのね」
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「お花が届きましたよ」
手に余るほどの大きなアレンジのかごを差し出された。ほっとして脱力する。管理人は僕の支えているドアから堂々と入ってくると、居間の突き当たりにあるサイドテーブルの上にその花かごを下ろした。ちょっと離れて眺めてから、位置を整えると、またそのまま回れ右をしてドアのところへやってくる。
「お荷物は、すでに中にいれてありますし、申し付けられた食材等は冷蔵庫に入っております。どうぞごゆっくりお楽しみくださいませ」
型どおりの挨拶をしながらも、管理人の目はすばやく椅子の上に乗せられているさっきまで瑞季が着ていたワンピースを見ていた。さすがに、僕の身体をじろじろと見ることはなかったけれど、勃起したままのそこは隠しようがなかったから、チラッと見ただけで何が起きているかばれてしまっているだろう。内心舌打ちをしながらも財布を取り出すと彼の手に三万ほどを押し付けた。
「ありがとう。僕達は、この一週間は、ふたりだけでお楽しみをして過ごしたいんだ。よろしく頼みます」
管理人は目を輝かせて金を受け取り、全部分かっていますよというように、嬉しそうにうなずきながら去っていく。急いでドアを閉じると鍵をしっかり掛けて、額の汗を拭った。瑞季がその気になったら、僕には止めようがない。いつも、いつも、振り回されっぱなしだった。それでも、あんな男に瑞季の身体をちょっとでも見られるなんて、耐えられそうになかっただけに、その危険を回避できて、ほっとせずにはいられなかった。
まっすぐ、キッチンへ行って冷蔵庫を開けると、確かに一週間分とは思えないほどの贅沢な食材が詰めてあった。僕は、冷蔵庫の扉に並んでいるミネラルウォーターを取り上げると、蓋を開けて直接に、びんからごくごくとあおった。キッチンのシンクに寄りかかって、身体が冷えるのを待つ。これこそ、無駄な抵抗としか言い様がなかったが……何しろ彼女のそばに寄った途端に、いやおうもなく身体は反応してしまう。
顔を洗ってそこに掛けてあったタオルで念入りに拭うと、瑞季を探しに行く事にした。椅子の上に置きっぱなしになっているワンピースを取り上げて、寝室のドアをノックする。ひとつ、息を吸い込んでから、ドアを開けると、シャワーを浴びていたらしい彼女がバスタオル一枚巻いただけでバスルームから出てくるところに鉢合わせしてしまった。
「あら」
と、にっこりと笑った時には、腕の中に彼女の身体があった。僕は飛びついてきた彼女を受け止めた。目の先に、今、彼女が身体に巻いていたはずのバスタオルが落ちているのが分かった。おそるおそる抱きしめている彼女の身体に廻した手へ意識を移す。思わず、呻き声をあげてしまう。
「瑞季。あんまり、ひどいと思いませんか」
「どうして?東野が我慢しているのと同じ時間。私だって禁欲していたんだから」
「僕は、夜中まで射精できないんです」
「そう?私はすぐに抱いて欲しかったのに」
ごくりと唾を、飲み込む。彼女は、僕を罰したがっているのだろうか?身体で誘惑して、僕に彼女を抱かずにはいられない状況を作り出しているんだろうか?それとも、こうやって、夜中まで、ネチネチと刺激して遊ぼうと思っているのだろうか。
僕は、彼女の肩を掴んで身体を引き離し、その目を覗き込んだ。どっちに転ぶかで、この一週間の休暇がまったく違うものになってしまう。彼女の目はきらきらと輝いているばかりで、どちらが正解かというヒントは現れていなかった。
「だめです。僕にとっても大事な一週間なんですからね。お願いですから。夜中まで待ってください」
「ふうん」
瑞季の体が僕の手をすり抜けて、また絡みついてくる。
「随分、がんばるのね」
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遊ぶ方だ。僕の判断が当たっていなければ、瑞季は力づくで押してくるだろう。そうなった時に、舵を切りなおす事にして、とりあえずは、夜中まで持ちこたえなくてはならない。時計の数字は午後5時を指していた。夜中までは気が遠くなるほどに長い。
「夕食を作りますよ。何がお好みですか?」
「スパゲッティがいいわ。えびやいかやホタテがいっぱい入っているの」
「分かりました。お願いですから、なにか着てください。神経が焼き切れてしまう」
本当のところ、彼女が考えているよりも、ずっとぎりぎりだった。頭の中は、今すぐ彼女を目の前の大きなベッドへ押し倒す事でいっぱいになっている。そう、押し倒して彼女の柔らかい胸に頬を押し当てて、熱く濡れそぼったあそこへ指を差し入れる。それから……ああ!まただ。やめろ。考えるな。本当に気が狂ってしまうぞ。
僕は、首を振ってその考えを無理矢理振り払うと、彼女を少し押しやってから、彼女が飛びついてきた時に落としてしまったワンピースを拾い上げるとベッドの上に乗せて、台所へ回れ右をしようとした。彼女が、スーツの袖をひっぱる。
「東野、今、お湯をはっているの。お風呂に入って、服を着替えなさいな。さっきので、ちょっと、濡れちゃったでしょ。その間に荷解きをしとくから」
そう言われればその通りだった。下着はさっきの行為のせいで湿っていた。肌に張り付いていて気持ちが悪い。
「スーツはもう終わりよ。カジュアルな服にするわ」
彼女にバスルームの方へ追いやられる。バスタオルを拾おうとしている彼女の身体から視線を無理矢理引き剥がして、部屋を見回すと、ベッドの奥のクローゼットの前に、ふたりのスーツケースが並んでいた。
ゆっくりとぬるい風呂につかった。神経をほぐすこと。時間を置けば、ぎりぎりまで引っ張られていた熱を少しは冷ますことが出来ないだろうか。それから冷たいシャワーを浴びる。残念ながら冷たいシャワーは何の効果も無いということは、この一ヶ月で思い知っていた。衝動が落ち着くのはシャワーの下にいるときだけだ。
髭をあたり、髪を乾かして、瑞季がバスローブの上に乗せておいてくれた下着を身につけた。直に服を着るよりも刺激が少ない事は検証済みだった。ツータックのコットンパンツにゆったりとした綿のボタンダウンのシャツが、選ばれて並んでいる。確かにカジュアルだ。だが、彼女の前でスーツを脱いだ事のない僕は、そんな服を着て彼女の前に出ると思うと反対に居心地が悪い気分だった。
彼女は黒いシルクのシンプルなワンピース姿になっていた。てろんとしたラインが身体に張り付いて、下着を着けていないことが分かった。見ただけで、回れ右をして逃げ出したい衝動に駆られる。素足の上に履いたミュールが木の床の上でかわいらしくカタカタと音を立てる。手を伸ばして引き寄せたい。彼女の身体を思いっきり抱きしめたい。だが、歯を喰いしばって視線を逸らすしかない。自分の身体の反応が邪魔をして、愛しい相手の姿を見ることもできないなんて、お笑い種だった。
とにかく夕食を作ろう。彼女が手間のかからないメニューを選んだから、あっという間に出来てしまうとしても、少しだけ時間がつぶれる。彼女が手伝うと言い出さないことを祈って、キッチンの方へ行く。もちろん、そんなチャンスを見逃してくれるほど彼女は甘くは無い。真っ白なエプロンをつけながら近づいてくる。
「荷解きはすんだわ。手伝うわね。なにをすればいいの?」
「そうですね…」
冷蔵庫を開けて、食材を確認する。
「サラダを作ってください。レタスとキュウリとトマトと玉ネギ…カッテージチーズがありますから…」
「チーズドレッシングにする?」
「ええ、お願いします」
大きななべに水を張ってお湯に掛ける。めんどくさがり屋の彼女のためにえびの殻を剥く。普通はそのまま入れたほうがいい味が出るのだが、瑞季は熱いえびの殻を剥くのが大嫌いなのだ。洗ったレタスをちぎっている彼女の動作を目の端で伺う。
料理を始める前に髪を結んだので、白いうなじが覗いていた。僕の心はすでにここにあらずといった具合で彼女の身体の上をさまよった。今夜、あのうなじに唇を押し当てる時の事考えると頭がくらくらしそうだった。
だが、スムーズにそう進むとは決まっていないのだ。彼女が真夜中を廻った後も、休暇の間、ずっと僕に射精を禁じようと決めたとしても、僕には抵抗の仕様がない。彼女が、少しの間だけでも恋人同士の時間を持とうと考えてくれる事を願うばかりだった。
彼女に触れたい。じりじりと焦げ付くような衝動をかかえたままの、この一ヶ月。本当に拷問のような毎日だった。嫌、触れることは禁じられていないのだ。だが、触れてしまえばもう、とどまりようがない。あっという間に頭のヒューズが切れて彼女を押し倒してしまうだろう。
塩を計ってお湯に入れ、スパゲッティを廻しいれる。麺を掻き混ぜてから、大きなフライパンにオリーブオイルを入れて包丁の背でつぶしたにんにくを浮かせて火をつける。弱火でぴちぴちと炙られるにんにくは今の我が身のようだった。
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「スパゲッティがいいわ。えびやいかやホタテがいっぱい入っているの」
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僕は、首を振ってその考えを無理矢理振り払うと、彼女を少し押しやってから、彼女が飛びついてきた時に落としてしまったワンピースを拾い上げるとベッドの上に乗せて、台所へ回れ右をしようとした。彼女が、スーツの袖をひっぱる。
「東野、今、お湯をはっているの。お風呂に入って、服を着替えなさいな。さっきので、ちょっと、濡れちゃったでしょ。その間に荷解きをしとくから」
そう言われればその通りだった。下着はさっきの行為のせいで湿っていた。肌に張り付いていて気持ちが悪い。
「スーツはもう終わりよ。カジュアルな服にするわ」
彼女にバスルームの方へ追いやられる。バスタオルを拾おうとしている彼女の身体から視線を無理矢理引き剥がして、部屋を見回すと、ベッドの奥のクローゼットの前に、ふたりのスーツケースが並んでいた。
ゆっくりとぬるい風呂につかった。神経をほぐすこと。時間を置けば、ぎりぎりまで引っ張られていた熱を少しは冷ますことが出来ないだろうか。それから冷たいシャワーを浴びる。残念ながら冷たいシャワーは何の効果も無いということは、この一ヶ月で思い知っていた。衝動が落ち着くのはシャワーの下にいるときだけだ。
髭をあたり、髪を乾かして、瑞季がバスローブの上に乗せておいてくれた下着を身につけた。直に服を着るよりも刺激が少ない事は検証済みだった。ツータックのコットンパンツにゆったりとした綿のボタンダウンのシャツが、選ばれて並んでいる。確かにカジュアルだ。だが、彼女の前でスーツを脱いだ事のない僕は、そんな服を着て彼女の前に出ると思うと反対に居心地が悪い気分だった。
彼女は黒いシルクのシンプルなワンピース姿になっていた。てろんとしたラインが身体に張り付いて、下着を着けていないことが分かった。見ただけで、回れ右をして逃げ出したい衝動に駆られる。素足の上に履いたミュールが木の床の上でかわいらしくカタカタと音を立てる。手を伸ばして引き寄せたい。彼女の身体を思いっきり抱きしめたい。だが、歯を喰いしばって視線を逸らすしかない。自分の身体の反応が邪魔をして、愛しい相手の姿を見ることもできないなんて、お笑い種だった。
とにかく夕食を作ろう。彼女が手間のかからないメニューを選んだから、あっという間に出来てしまうとしても、少しだけ時間がつぶれる。彼女が手伝うと言い出さないことを祈って、キッチンの方へ行く。もちろん、そんなチャンスを見逃してくれるほど彼女は甘くは無い。真っ白なエプロンをつけながら近づいてくる。
「荷解きはすんだわ。手伝うわね。なにをすればいいの?」
「そうですね…」
冷蔵庫を開けて、食材を確認する。
「サラダを作ってください。レタスとキュウリとトマトと玉ネギ…カッテージチーズがありますから…」
「チーズドレッシングにする?」
「ええ、お願いします」
大きななべに水を張ってお湯に掛ける。めんどくさがり屋の彼女のためにえびの殻を剥く。普通はそのまま入れたほうがいい味が出るのだが、瑞季は熱いえびの殻を剥くのが大嫌いなのだ。洗ったレタスをちぎっている彼女の動作を目の端で伺う。
料理を始める前に髪を結んだので、白いうなじが覗いていた。僕の心はすでにここにあらずといった具合で彼女の身体の上をさまよった。今夜、あのうなじに唇を押し当てる時の事考えると頭がくらくらしそうだった。
だが、スムーズにそう進むとは決まっていないのだ。彼女が真夜中を廻った後も、休暇の間、ずっと僕に射精を禁じようと決めたとしても、僕には抵抗の仕様がない。彼女が、少しの間だけでも恋人同士の時間を持とうと考えてくれる事を願うばかりだった。
彼女に触れたい。じりじりと焦げ付くような衝動をかかえたままの、この一ヶ月。本当に拷問のような毎日だった。嫌、触れることは禁じられていないのだ。だが、触れてしまえばもう、とどまりようがない。あっという間に頭のヒューズが切れて彼女を押し倒してしまうだろう。
塩を計ってお湯に入れ、スパゲッティを廻しいれる。麺を掻き混ぜてから、大きなフライパンにオリーブオイルを入れて包丁の背でつぶしたにんにくを浮かせて火をつける。弱火でぴちぴちと炙られるにんにくは今の我が身のようだった。
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それきり、彼女は、仕掛けてこない。普通に夕食を食べて、ワインをかたむける。話題は先週見に行ったオペラの話になり、そこから、来月見に行くコンサートの指揮者の話やソリストの話になった。罪の無い音楽の話題から、映画の話。それから、見に行きたいミュージカルの話へ…。そして、旅行へ行く話になる。
「イギリスに行きましょうよ。本場で絶対見てみたいの」
「それは、いいですけど、また、ふたりで休暇を合わせるとなると、すぐにという訳には行きませんよ」
彼女は、一瞬黙って、僕の顔をまじまじと見た。
「東野。実は、事業を縮小しようと思っているの」
「え?」
「イベント事業の方よ。趣味は、もう終わりにして、本業の方を拡大しようかと思って。一年ぐらいはかかると思うけど、社員も増やして、私がいなくても会社が動くようにしたいの」
「それは……もちろん、イベント事業をやめてしまえば、むずかしくありませんよ。まったく瑞季がいなくてやれるって訳じゃないですけど。株式を動かすのは、結局はあなたの判断次第なんだから…」
「でも、それだったら、インターネットさえあればどこでも出来るわ」
「……もう一人、人間が要ります。社長一人が、自由に動けるようにするのは簡単ですが」
「そうなのよね。東野が会社にいれば、遊びに行くのは簡単なのだけど」
彼女を事業から自由にさせる。それは、難しくない。だが、そうなれば、僕自身は会社に張り付かざるをえない。彼女のいない会社に縛り付けられるかもしれないと思うと、すべて投げ出して彼女の後を追って行きたくなる。彼女がいればこそ、まったく自由が無くとも、傍にいられるだけで幸せだった。
それだけでなく、もうひとつ、ずっと気になっていたことがあった。考えるだけで、胸が焼けるように痛むある懸案。イベント事業を縮小するということは、その提案は流れたのだろうか。今しか、その質問をするチャンスはなかった。僕は、もしかしたらこの休暇をめちゃくちゃにしてしまうかもしれない質問を口に出した。
「社長・・・・・・高原氏の提案は断られたんですか?」
最初に高原氏からその話を聞いたのは僕だ。まだ、瑞季が高原氏からその提案を受ける前。
「礼儀として、君の了解をとってから瑞季に話したい」
高原氏は、そう言った。試されている。彼に会うのは三度目だったけれど、毎回、底冷えがするほど怖かった。その提案に対して、口の利き方を間違えれば、瑞季の側にはいられなくなってしまうことが分かった。瑞季が自分で選んだと思わせる形で、僕を叩き出す力量が、彼にはあるのだった。
瑞季は、黙って、ワイングラスをくるくると回し続けた。時間が止まり、指先から少しずつ凍っていくような恐怖が這い上がってくる。
「断ったわ」
どうして?次の質問がせり上がってきたが、どうにか、蓋をして押しとどめた。それと同時に、息が吸えるようになって、指先にどっと血流が戻ってきた。
高原氏が持ち出したのは、ファッション関係のイベント事業で頭角を現してきた真樹を会社の一部門として加えるという提案だった。それだけでなく、高原氏が事業にに介在すれば、会社が飛躍的に大きくなる可能性が分っていた。そうすれば、今、彼女が言っているイベント事業を縮小する話は考えなくてもすむ。受けるべき話だった。
僕は、ぎゅっと目を瞑った。もう一人の男は、瑞季を挟んだ向こう側に静かに佇んでいる。二人はあの後一度も会っていない。それは、この僕が一番知っていた。瑞季のすべてのスケジュールを把握しているのだから。それでも、僕は、未だに彼を越えたという自信がなかった。
『僕が彼女に一度も会わないとしてもこのつながりは決して切れない』
そんなことは僕には言えなかった。そもそも、彼女に会わないでなんていられない。
彼女の手が腕に乗せられる。ビクッと身体が揺れてしまう。心臓が早鐘のように早まり、マグマのように熱いものが身体の中に満ちてくる。たまらず彼女を抱き寄せた。この一ヶ月何とかして避けようとしていた事態の中に自分から頭を突っ込んだも同然だった。彼女はまったく逆らわずに熱い体を寄せてくる。彼女の身体を覆っているのは薄いシルクのワンピース一枚だけだ。掌の下は、もう彼女の身体だと思うと目の前が真っ赤になる。
「欲しい」
すっかりうわずって掠れた声で囁く。彼女の耳の後ろに唇を押し付けた。ばかな。手を離せ。もたないぞ。すでにぎりぎりなのに。あっという間にのりを越えてしまう。警告が頭の隅で激しく点滅する。
歯を喰いしばって彼女の身体から自分を引き離す。押しやる動作にびっくりして彼女が振り仰いで僕を見た。瞳の奥に傷つけられたような光。やめてください。お願いだ。たまらない。僕がこれほどあなたを欲しがっているのに。分からないんですか。そんな目をしないで。耐えられない。
擦り寄ってきた彼女の唇が咽喉に吸い付いてきた。熱い衝動が、身体を走りぬける。呻き声をあげて、一度引き離した身体をまた引き寄せてしまう。助けてください。助けて。あああ。あとどれくらい我慢すればいいんだ?思わず僕は時計へ視線を向けた。
午後十時。後、二時間。飢えきった身体にとっては、永遠とも思えるほどの時間だった。
息が震える。
「瑞季…。苦しい」
片手を挙げて顔を覆う。その身体に彼女が体重を掛けて、僕をゆっくりと長椅子に押し倒した。歯をぎりぎりと喰いしばりながらも、僕は逆らわなかった。彼女の好きにさせた。彼女が僕にどっちを選ばせたがっているのか分かるはずだ。どちらにしろ、彼女の望む方へ舵を切るためには、自分の中に残っているありったけの自制心をかき集めても足りそうに無かった。
彼女の頭を抱えてその目を覗き込む。目が合うとふっと微笑んだ彼女はぴったりと胸に頭を擦り付けた。
「好き」
思いもかけない彼女の言葉が、僕の心を喜びに震わせる。ずっとずっと・・・・・・と、声に出さずに心に刻む。ずっとあなたが好きでした。これからも。この先も。
そのまま彼女を抱きしめて、お互いの心臓の音を聞きながら残りの二時間を過ごした。喜びと苦しみがないまぜになった長い二時間。僕は、彼女がくれた言葉の贈り物を反芻して耐え忍んだ。
正直に言うと、その夜、瑞季をどうやって抱いたか、まったく覚えていない。
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「イギリスに行きましょうよ。本場で絶対見てみたいの」
「それは、いいですけど、また、ふたりで休暇を合わせるとなると、すぐにという訳には行きませんよ」
彼女は、一瞬黙って、僕の顔をまじまじと見た。
「東野。実は、事業を縮小しようと思っているの」
「え?」
「イベント事業の方よ。趣味は、もう終わりにして、本業の方を拡大しようかと思って。一年ぐらいはかかると思うけど、社員も増やして、私がいなくても会社が動くようにしたいの」
「それは……もちろん、イベント事業をやめてしまえば、むずかしくありませんよ。まったく瑞季がいなくてやれるって訳じゃないですけど。株式を動かすのは、結局はあなたの判断次第なんだから…」
「でも、それだったら、インターネットさえあればどこでも出来るわ」
「……もう一人、人間が要ります。社長一人が、自由に動けるようにするのは簡単ですが」
「そうなのよね。東野が会社にいれば、遊びに行くのは簡単なのだけど」
彼女を事業から自由にさせる。それは、難しくない。だが、そうなれば、僕自身は会社に張り付かざるをえない。彼女のいない会社に縛り付けられるかもしれないと思うと、すべて投げ出して彼女の後を追って行きたくなる。彼女がいればこそ、まったく自由が無くとも、傍にいられるだけで幸せだった。
それだけでなく、もうひとつ、ずっと気になっていたことがあった。考えるだけで、胸が焼けるように痛むある懸案。イベント事業を縮小するということは、その提案は流れたのだろうか。今しか、その質問をするチャンスはなかった。僕は、もしかしたらこの休暇をめちゃくちゃにしてしまうかもしれない質問を口に出した。
「社長・・・・・・高原氏の提案は断られたんですか?」
最初に高原氏からその話を聞いたのは僕だ。まだ、瑞季が高原氏からその提案を受ける前。
「礼儀として、君の了解をとってから瑞季に話したい」
高原氏は、そう言った。試されている。彼に会うのは三度目だったけれど、毎回、底冷えがするほど怖かった。その提案に対して、口の利き方を間違えれば、瑞季の側にはいられなくなってしまうことが分かった。瑞季が自分で選んだと思わせる形で、僕を叩き出す力量が、彼にはあるのだった。
瑞季は、黙って、ワイングラスをくるくると回し続けた。時間が止まり、指先から少しずつ凍っていくような恐怖が這い上がってくる。
「断ったわ」
どうして?次の質問がせり上がってきたが、どうにか、蓋をして押しとどめた。それと同時に、息が吸えるようになって、指先にどっと血流が戻ってきた。
高原氏が持ち出したのは、ファッション関係のイベント事業で頭角を現してきた真樹を会社の一部門として加えるという提案だった。それだけでなく、高原氏が事業にに介在すれば、会社が飛躍的に大きくなる可能性が分っていた。そうすれば、今、彼女が言っているイベント事業を縮小する話は考えなくてもすむ。受けるべき話だった。
僕は、ぎゅっと目を瞑った。もう一人の男は、瑞季を挟んだ向こう側に静かに佇んでいる。二人はあの後一度も会っていない。それは、この僕が一番知っていた。瑞季のすべてのスケジュールを把握しているのだから。それでも、僕は、未だに彼を越えたという自信がなかった。
『僕が彼女に一度も会わないとしてもこのつながりは決して切れない』
そんなことは僕には言えなかった。そもそも、彼女に会わないでなんていられない。
彼女の手が腕に乗せられる。ビクッと身体が揺れてしまう。心臓が早鐘のように早まり、マグマのように熱いものが身体の中に満ちてくる。たまらず彼女を抱き寄せた。この一ヶ月何とかして避けようとしていた事態の中に自分から頭を突っ込んだも同然だった。彼女はまったく逆らわずに熱い体を寄せてくる。彼女の身体を覆っているのは薄いシルクのワンピース一枚だけだ。掌の下は、もう彼女の身体だと思うと目の前が真っ赤になる。
「欲しい」
すっかりうわずって掠れた声で囁く。彼女の耳の後ろに唇を押し付けた。ばかな。手を離せ。もたないぞ。すでにぎりぎりなのに。あっという間にのりを越えてしまう。警告が頭の隅で激しく点滅する。
歯を喰いしばって彼女の身体から自分を引き離す。押しやる動作にびっくりして彼女が振り仰いで僕を見た。瞳の奥に傷つけられたような光。やめてください。お願いだ。たまらない。僕がこれほどあなたを欲しがっているのに。分からないんですか。そんな目をしないで。耐えられない。
擦り寄ってきた彼女の唇が咽喉に吸い付いてきた。熱い衝動が、身体を走りぬける。呻き声をあげて、一度引き離した身体をまた引き寄せてしまう。助けてください。助けて。あああ。あとどれくらい我慢すればいいんだ?思わず僕は時計へ視線を向けた。
午後十時。後、二時間。飢えきった身体にとっては、永遠とも思えるほどの時間だった。
息が震える。
「瑞季…。苦しい」
片手を挙げて顔を覆う。その身体に彼女が体重を掛けて、僕をゆっくりと長椅子に押し倒した。歯をぎりぎりと喰いしばりながらも、僕は逆らわなかった。彼女の好きにさせた。彼女が僕にどっちを選ばせたがっているのか分かるはずだ。どちらにしろ、彼女の望む方へ舵を切るためには、自分の中に残っているありったけの自制心をかき集めても足りそうに無かった。
彼女の頭を抱えてその目を覗き込む。目が合うとふっと微笑んだ彼女はぴったりと胸に頭を擦り付けた。
「好き」
思いもかけない彼女の言葉が、僕の心を喜びに震わせる。ずっとずっと・・・・・・と、声に出さずに心に刻む。ずっとあなたが好きでした。これからも。この先も。
そのまま彼女を抱きしめて、お互いの心臓の音を聞きながら残りの二時間を過ごした。喜びと苦しみがないまぜになった長い二時間。僕は、彼女がくれた言葉の贈り物を反芻して耐え忍んだ。
正直に言うと、その夜、瑞季をどうやって抱いたか、まったく覚えていない。
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注文しながら、思い出したことが・・・。
私はほとんどお化粧をしません。何だか、痒くなっちゃうんだもの。出かけるときは、チークと口紅ぐらいはつけますけど、ファンデーションは塗らないし、家にいるときは、すっぴんです。これの便利なところは、彼と一緒でも、お風呂に入った後も気兼ねなくそのまま現れる事ができる事です。
でも、彼と共通の友人のある彼女はバッチリお化粧をしてくるタイプ。最近流行のグロスを塗ったつやつやヌレヌレの唇。その唇にクラ:*:・゚☆ (((@。@))):*:・゚☆ クラ。いいなぁ・・・さやかもつやつやヌレヌレの唇にしたい。でも、化粧もしていない素顔に唇だけピカピカしてたら変でしょう?
ついつい、彼に訊いちゃいました。
「ねぇ、彼女のような唇っていいよね。」
「?・・・何で?」
「濡れてるような唇ってキスしたくならない?」
「キスしたらグロスが付くだろ?」
Σ(^∇^;)えええええ~!男って、男って、そんなこと考えてるの~!?
・・・考えているんですね。 (Θ_Θ;)
男性がキスしたい唇は・・・確かに、つやつやしていてぽってりとした・・・でも、何もつけてない唇なんですって!ヌレヌレは、そういう唇を作るための美容液。そして、それに加えて男性をその気にさせる香り付けがされているの。キスから先へ進みたくなるように。
何もつけてない自分の唇の色を綺麗にする!これこそすっぴんさやかのためのアイテム!二ヵ月後に彼が出張から帰ってきた時に、むーどがもりあがるように、それに備えたいと思います。(*'‐'*) ウフフフ♪
↓ついでにお肌をツルツルに

私は、えっちでうまく「いけ」ない人でした。入れる直前まではいいんですよ!でも、入れると痛いの。だんだん、慣れてきて彼が入ってきても七転八倒しなくてもよくなってからも、がんばれば(彼が・・ (。_。*)))イケるようになってからも、指すらも入れるの痛い!それって、変じゃない?だって、どう考えても彼自身よりも指の方が細いのに・・・。
エッチな小説でよく取り上げられるバイブレーター。どう考えても痛い様な気がする。だって、直径3.5センチとか書いてある。指よりもおっきいよね。最初にチャレンジしたのは長さ5センチ直径3センチのミニバイブ。初心者用、と銘打ってあった。(笑)・・・痛かった。(泣)
でも、どうしてもあきらめきれないの。だって電動マッサージでオナニー覚えた人だから(笑)。だから、オルガスター君に出会った時は嬉しかったです。痛くないバイブ。(視点が違わないか?)それ以来ずっとオルガスター君はさやかのえっちのお供です。
最近は、拡張と筋肉の柔らかさと構造の問題なんじゃないか。それにGスポットの開発が進むと中でいくのが簡単になるんじゃないか。・・・と思うようになって、あれこれあれこれ試しているところです。最近買ったのは、これ・・・
スカイドルフィン。自由に角度が付けられるって所と、さわってすごく柔らかいってところがヒット。小説の主人公のように、感じる身体を目指して!
p(=^‥^=)q がんばるニャ!


ところで、なぜ、小説の更新をしないで、余計な事を書いてるのか・・・・。分かったあなたは、偉い!そうです!さやかのブログは、1ページ8エントリーで、構成されているのです。ひとつの小説がだいたい3ページ。これは、トップページから、小説の頭へリンクでジャンプした後、読み込みを最小限で一気に読み進めることができるようにするためです。8エントリーを読んだら、一番下のNEXTボタンでページをめくると三回読み込めば、ひとつの小説が終ります。
今回の番外編はものすごく短かったので、最初の紹介のエントリー+5エントリーしかありませんでした。全体をぶつ切りしなおして二つ増やそうか、それとも翌日の朝にSMプレイしようか。随分迷ったんですけど、蛇足をつけても仕様がないし、金太郎飴にもしたくなかったので5エントリーで終了。後、2エントリーを稼ぐためにちまちまと、こんな文章を書いています。
ところで、次になにかいたらいいんだろう?ああ、とにかく新しい夢を見るまで、寝てこようっと。。。。
エッチな小説でよく取り上げられるバイブレーター。どう考えても痛い様な気がする。だって、直径3.5センチとか書いてある。指よりもおっきいよね。最初にチャレンジしたのは長さ5センチ直径3センチのミニバイブ。初心者用、と銘打ってあった。(笑)・・・痛かった。(泣)
でも、どうしてもあきらめきれないの。だって電動マッサージでオナニー覚えた人だから(笑)。だから、オルガスター君に出会った時は嬉しかったです。痛くないバイブ。(視点が違わないか?)それ以来ずっとオルガスター君はさやかのえっちのお供です。
最近は、拡張と筋肉の柔らかさと構造の問題なんじゃないか。それにGスポットの開発が進むと中でいくのが簡単になるんじゃないか。・・・と思うようになって、あれこれあれこれ試しているところです。最近買ったのは、これ・・・
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