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次は現代物を・・・・とは、考えているんです。最近彼が忙しくてかまってもらえないので、かっこいい男の子を出して、やさしくしてもらおうと思って・・・・ところが、どういう訳でしょうか。逆さにふっても何も出てこない。こういうのを、スランプって言うんでしょうか?
いやいや、スランプというほど、ちゃんとした小説を書いていたわけでもないのに。・・・・最近エッチな夢も見ないし。困ったこっちゃ。仕方なく、骨休めのショートストーリー。被虐と加虐のロンド番外編です。たった四話なんですけど・・・。しかも、これがすんだら、また、間が空いてしまうかもしれません。m( __ __ )m
彼が忙しいのでめっちゃ暇なのに・・・・(ノ_・、)シクシク。仕方ないので、ラブコスメで自分を磨くことにしようっと♪最近のラブコスメは、セクシャルヘルスケアに力を入れてるので、ダイエットやすべすべ肌。触りごこちのよい胸を作るなどにテーマに沿って、あれこれと定番商品に新製品を足して買い入れちゃいました♪
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・・・・・それでは
そしてカノン
で、フランツとヴァンツに会ってやってくださいね♪
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「鞭で……打ってくれないか」
搾り出すようなフランツ様の囁き声に驚いて弾かれたように振り向いてしまってから、内心、舌打ちしていた。さりげなく流すべきだったのだ。今の行動でフランツ様は余計に警戒してしまわれたに違いなかった。だが、フランツ様は目を逸らすことなく私の視線を受け止め、じっとみつめてこられる。瞳をちらちらと揺らす苦痛の色には、自分から鞭をと望まないといられない苦しさが滲み出ている。
「いったいどうなさったんです?」
思わず尋ねてしまい、再び心の中で舌打ちする。すっかり無防備になっている自分の行動を呪いたいような気持ちだった。ふいっと、フランツ様は顔を背けてしまわれる。そして、その震える手を身体にまきつけるようにして自分自身を強く抱きしめるように力を込めておられた。伏せられたかげる瞳は、押し殺せない欲望をちらちらと覗かせておられるのが分かる。
「ただ、打たれたいだけだ……」
こんな事を要求されるなんて、昨夜、陛下との間になにがあったのか。そう、昨夜、一晩中私の胸を苛んでいた妬心は押さえがたく、自分の言動の端々に滲んでいるのではないかと思うと、普段のようにおそばによることも出来ない。私が躊躇っているのに気が付いたのか、フランツ様はご自分から飾り棚の奥にかけてある鞭を取りに動かれてしまった。そうして私の逡巡を無視するようにベッドの脇で上着を脱ぎ始められた。
「フランツ様……陛下との間になにかあったのですか?私には打ち明けられないような事が?」
今、一歩が踏み出せずにとまどう私に焦れたフランツ様は、日頃はしっかりと理性の下に隠しているめったに見せない高ぶった様子で、脱いだ上着を私に叩きつけるように投げつけられた。
「お前が打てないって言うのならならもういい!陛下の所へ行くまでだ。彼は本当のサディストだから、頼めば遠慮などせずに徹底的にやってくれる。私がそれこそぼろぼろになるまでに!」
その瞬間、私の胸の中を毒を含んだ嫉妬の鋭い刃が切り裂き、強い痛みが走った。彼の苦痛に満ちた瞳が火を噴くように私に迫ってくる。私は、それを正面から受け止めながら、心の中で身もだえしていた。あなたって方は、こんなに傍にいてどうしてわからないんですか?私がこれほど必死になって押し殺しているこの気持ちを。あなたを貪り喰いたい。そう、傷つけ、引き裂き、血の滴るその肉を喰らいたい。その暗く激しく血の匂いのするそれでいて甘い、私の理性を蝕み突き動かすこの衝動を……。
激しく肩で息を継ぎながら、きつくきつく拳を握りしめて睨みつけている彼を見ていると、どうしようもない衝動に身を任せたくなってしまう。落ち着け。これに任せたら負けだ。本当にあの人を引き裂いてしまう。いや、だめだ。もう、押さえられない。あの人が欲しい。
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搾り出すようなフランツ様の囁き声に驚いて弾かれたように振り向いてしまってから、内心、舌打ちしていた。さりげなく流すべきだったのだ。今の行動でフランツ様は余計に警戒してしまわれたに違いなかった。だが、フランツ様は目を逸らすことなく私の視線を受け止め、じっとみつめてこられる。瞳をちらちらと揺らす苦痛の色には、自分から鞭をと望まないといられない苦しさが滲み出ている。
「いったいどうなさったんです?」
思わず尋ねてしまい、再び心の中で舌打ちする。すっかり無防備になっている自分の行動を呪いたいような気持ちだった。ふいっと、フランツ様は顔を背けてしまわれる。そして、その震える手を身体にまきつけるようにして自分自身を強く抱きしめるように力を込めておられた。伏せられたかげる瞳は、押し殺せない欲望をちらちらと覗かせておられるのが分かる。
「ただ、打たれたいだけだ……」
こんな事を要求されるなんて、昨夜、陛下との間になにがあったのか。そう、昨夜、一晩中私の胸を苛んでいた妬心は押さえがたく、自分の言動の端々に滲んでいるのではないかと思うと、普段のようにおそばによることも出来ない。私が躊躇っているのに気が付いたのか、フランツ様はご自分から飾り棚の奥にかけてある鞭を取りに動かれてしまった。そうして私の逡巡を無視するようにベッドの脇で上着を脱ぎ始められた。
「フランツ様……陛下との間になにかあったのですか?私には打ち明けられないような事が?」
今、一歩が踏み出せずにとまどう私に焦れたフランツ様は、日頃はしっかりと理性の下に隠しているめったに見せない高ぶった様子で、脱いだ上着を私に叩きつけるように投げつけられた。
「お前が打てないって言うのならならもういい!陛下の所へ行くまでだ。彼は本当のサディストだから、頼めば遠慮などせずに徹底的にやってくれる。私がそれこそぼろぼろになるまでに!」
その瞬間、私の胸の中を毒を含んだ嫉妬の鋭い刃が切り裂き、強い痛みが走った。彼の苦痛に満ちた瞳が火を噴くように私に迫ってくる。私は、それを正面から受け止めながら、心の中で身もだえしていた。あなたって方は、こんなに傍にいてどうしてわからないんですか?私がこれほど必死になって押し殺しているこの気持ちを。あなたを貪り喰いたい。そう、傷つけ、引き裂き、血の滴るその肉を喰らいたい。その暗く激しく血の匂いのするそれでいて甘い、私の理性を蝕み突き動かすこの衝動を……。
激しく肩で息を継ぎながら、きつくきつく拳を握りしめて睨みつけている彼を見ていると、どうしようもない衝動に身を任せたくなってしまう。落ち着け。これに任せたら負けだ。本当にあの人を引き裂いてしまう。いや、だめだ。もう、押さえられない。あの人が欲しい。
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「お申し付けとあれば、わたくしがお断りするはずはないではありませんか。おっしゃってさえくだされば、どのようなことでもしてさしあげますとも」
フランツ様の肩がびくりと揺れ、思わず後へ下がられる。その動作が、彼の本心を表していた。飢えに苛まれた体がいう事をきかず、思わず鞭を望んでみたものの、刻み付けられた屈辱と苦痛の記憶は無視するにはあまりにも生々しすぎた。私は、自分の体躯を相手に見せ付けるようにわざとゆっくりと彼の身体に自分の身体を寄せて行った。フランツ様が息を呑むのが分かる。耳元に顔を寄せると息を吹きかけるようにして囁いた。
「うんと強く打って差し上げます。あなたが泣き叫ばずにはいられないように。いくら許しを請われても、聞きませんよ。死ぬほど後悔させて差し上げましょう。どこを打たれたいんですか。背中、尻。それとも足ですか。」
熱い身体を彼に押し付ける。
「そう、あなたの欲望に満ちたその棹を打って差し上げてもいい。痛いでしょうね。きっと。悲鳴を上げずにはいられない。耐えられますか。いや、耐えられなくても逃げる事はできないのですよ。それでも、私に打たれたいのですか?」
言葉をついで行くうちにフランツ様は、だんだんと青ざめ握りしめる拳の震えも酷くなって行く。押し殺そうとする喘ぎが、深く、苦しそうになる。目をギュッと瞑る。私の顔を見ずにすむように、だが、目を瞑ったばっかりに過去の記憶がまざまざと蘇ってきたのか、ひゅうっと息を吸い込むと、激しく首を振った。
「……やめろ。ヴァンツ……」
「どうしてです。弄って欲しかったのでは無いのですか。ほら、あなたの身体は熱くなっている。いったい昨日陛下に何をされたんです?」
「……ヴァンツ……」
私は彼の首を左手でぎゅっと掴んで、ぐいっと引きよせた。彼は逆らわずされるままに顔をあお向ける。
「……薬ですか」
「違っ……」
「では、なんです?」
「ただ、欲しいんだ。わからないのか。そう身体が仕込まれているんだ。抱かれる事と苛まれる事が裏表に」
「どうしてでしょう。あの、旅の夜に私達は何度も身体を重ねあった。でも、こんなにあなたがおかしな様子をなさった事はありませんでしたよ」
握っていた彼の身体を突き放し、改めて腰を抱いて引き寄せた。お互いの脚が絡むほどに身体を押し付けると、彼のそれがすっかり固くなって太腿に当たる。フランツ様も感じているはずだ。私の身体がそれ以上に硬くなり彼を求めている事を。
「お前は……違う。お前は私を愛してくれた。責め弄ったりしなかった」
「そうでしたか?どうすれば、あなたをもっと感じさせられたんです。焦らして差し上げればよかったのですか?」
赤くなっている首筋に、熱い吐息を噴きかけながら軽く歯を立てた。痛みと、そそる快感に彼が身震いするのが分かる。
「やめ……ろ……やめ……、ヴァンツ、お前にそうされたいわけじゃない」
「では、誰にされたかったのです。ご自分で望まれて王の側に行かれたのじゃありませんか」
「望んだわけじゃない!どうすればよかったんだ。相手は陛下なんだぞ!」
「あなたは、心配して眠れなかった私に王とあなたを分かち合えとおっしゃった」
「ヴァンツ!僭越だぞ。お前に私の行動をどうこう言う資格など……!」
「それでも……あなたを鞭で打つ資格はあるわけですね」
ただでさえ青ざめていたフランツ様はショックで顔を白くなさっていた。私がそこまで、ただ責め弄るために、そこまで踏み込んでくるとは考えていなかったのだろう。汗の滲む額を震える手で押さえながら顔を背けた。
「ヴァンツ。許せ。私だって……辛いんだ」
分かっています。あなたがどれほど辛いか。私にそれを分けてくださるのでしょう?私だけに。廻した腕にもっと力を込めてお互いの身体を押し付けあった。フランツ様は苦しそうに眉を寄せながらも、顔をかたむけると衝動的に私の唇に唇を押し付けて来た。傷ついた気持ちを慰めてもらいたがっている。陽だまりのような優しい愛を欲しがっている。
それでいてあなたは、それだけでは満足できないのですね。私は、彼の身体を無理矢理引き剥がした。
「ヴァンツ!」
殊更、目付きをきつくして彼を見つめる。今ここで、やさしくすれば、私は自分を制御できないだろう。
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フランツ様の肩がびくりと揺れ、思わず後へ下がられる。その動作が、彼の本心を表していた。飢えに苛まれた体がいう事をきかず、思わず鞭を望んでみたものの、刻み付けられた屈辱と苦痛の記憶は無視するにはあまりにも生々しすぎた。私は、自分の体躯を相手に見せ付けるようにわざとゆっくりと彼の身体に自分の身体を寄せて行った。フランツ様が息を呑むのが分かる。耳元に顔を寄せると息を吹きかけるようにして囁いた。
「うんと強く打って差し上げます。あなたが泣き叫ばずにはいられないように。いくら許しを請われても、聞きませんよ。死ぬほど後悔させて差し上げましょう。どこを打たれたいんですか。背中、尻。それとも足ですか。」
熱い身体を彼に押し付ける。
「そう、あなたの欲望に満ちたその棹を打って差し上げてもいい。痛いでしょうね。きっと。悲鳴を上げずにはいられない。耐えられますか。いや、耐えられなくても逃げる事はできないのですよ。それでも、私に打たれたいのですか?」
言葉をついで行くうちにフランツ様は、だんだんと青ざめ握りしめる拳の震えも酷くなって行く。押し殺そうとする喘ぎが、深く、苦しそうになる。目をギュッと瞑る。私の顔を見ずにすむように、だが、目を瞑ったばっかりに過去の記憶がまざまざと蘇ってきたのか、ひゅうっと息を吸い込むと、激しく首を振った。
「……やめろ。ヴァンツ……」
「どうしてです。弄って欲しかったのでは無いのですか。ほら、あなたの身体は熱くなっている。いったい昨日陛下に何をされたんです?」
「……ヴァンツ……」
私は彼の首を左手でぎゅっと掴んで、ぐいっと引きよせた。彼は逆らわずされるままに顔をあお向ける。
「……薬ですか」
「違っ……」
「では、なんです?」
「ただ、欲しいんだ。わからないのか。そう身体が仕込まれているんだ。抱かれる事と苛まれる事が裏表に」
「どうしてでしょう。あの、旅の夜に私達は何度も身体を重ねあった。でも、こんなにあなたがおかしな様子をなさった事はありませんでしたよ」
握っていた彼の身体を突き放し、改めて腰を抱いて引き寄せた。お互いの脚が絡むほどに身体を押し付けると、彼のそれがすっかり固くなって太腿に当たる。フランツ様も感じているはずだ。私の身体がそれ以上に硬くなり彼を求めている事を。
「お前は……違う。お前は私を愛してくれた。責め弄ったりしなかった」
「そうでしたか?どうすれば、あなたをもっと感じさせられたんです。焦らして差し上げればよかったのですか?」
赤くなっている首筋に、熱い吐息を噴きかけながら軽く歯を立てた。痛みと、そそる快感に彼が身震いするのが分かる。
「やめ……ろ……やめ……、ヴァンツ、お前にそうされたいわけじゃない」
「では、誰にされたかったのです。ご自分で望まれて王の側に行かれたのじゃありませんか」
「望んだわけじゃない!どうすればよかったんだ。相手は陛下なんだぞ!」
「あなたは、心配して眠れなかった私に王とあなたを分かち合えとおっしゃった」
「ヴァンツ!僭越だぞ。お前に私の行動をどうこう言う資格など……!」
「それでも……あなたを鞭で打つ資格はあるわけですね」
ただでさえ青ざめていたフランツ様はショックで顔を白くなさっていた。私がそこまで、ただ責め弄るために、そこまで踏み込んでくるとは考えていなかったのだろう。汗の滲む額を震える手で押さえながら顔を背けた。
「ヴァンツ。許せ。私だって……辛いんだ」
分かっています。あなたがどれほど辛いか。私にそれを分けてくださるのでしょう?私だけに。廻した腕にもっと力を込めてお互いの身体を押し付けあった。フランツ様は苦しそうに眉を寄せながらも、顔をかたむけると衝動的に私の唇に唇を押し付けて来た。傷ついた気持ちを慰めてもらいたがっている。陽だまりのような優しい愛を欲しがっている。
それでいてあなたは、それだけでは満足できないのですね。私は、彼の身体を無理矢理引き剥がした。
「ヴァンツ!」
殊更、目付きをきつくして彼を見つめる。今ここで、やさしくすれば、私は自分を制御できないだろう。
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「脱いでください」
心底傷ついたというような、表情が一瞬だけフランツ様の頬をよぎった。だが、それは一瞬だけで、あっという間にいつもの怜悧な横顔が戻ってくる。大きく息を吸い震えながら吐く。燃える気持ちを表すかのように、熱く欲望が滲む吐息を……。
たっぷりとしたレースのカラーをその細い指で器用に解き始めた。複雑な結び目がするすると解けていく。高価なベネチアンレースが開いた胸の周囲に拡がった。ためらっていたのは最初だけだった。自分で望んだ事だから、決して弱みを見せまいとして、勤めて冷静そうな振りをして、服のボタンをひとつずつ外していく。服を脱げば、待っているのは更なる屈辱なのに。そんな物はなんでもないという様子で、シャツを脱ぎ、ズボンに手をかけた。
「陛下はよほどあなたが愛しいのでしょうね。肩から胸へまるで花びらが散ったように赤く、くちづけの痕が残っていますよ」
青ざめていた顔があっという間に朱に染まる。思わず隠すように胸元に当てた手は、だが、すぐに震えながらも降ろされた。王に愛されているとは思っていなかった。執着と欲望。でなければ、フランツ様がこれほどかたくなになるわけが無かった。
何といっても、幼少の折からずっとお側にお仕えしているのだ。もし、王がそれなりの人柄をフランツ様に示されたのなら、私がこの方を焦がれたほどとは言わなくても何がしかの尊敬か愛情を、もしくは忠誠を受けることが出来たはずなのだった。忠誠。そう、臣下としての無条件な忠誠はたしかにあったかもしれない。だが、誠心誠意心を奉げつくした忠誠などではありえなかった。それがあれば、これほどフランツ様が苦しまれるはずも無い。
すっかり服を脱ぎ捨てた身体に黒い皮の枷を撒き付けた。暖炉のそばの大きな鏡の前に自然に供えられている二本の柱。ちょうど男がゆるやかに手を伸ばしたあたりに、金具を止める輪が止めつけられている。手首についている鉄の金具をそこへはめ込むだけで両手を開いた形に拘束できる。後は足首も同じようにして床に届くあたりにある柱の金具に鎖を使って繋ぐだけだった。
大の字に張られた身体は三メートルほどの距離で鏡にその姿を映りこませていた。私は、後ろから彼のその姿を見つめた。拘束され、もう何も逆らう事が出来なくなった、囚われの主の姿を。
「ヴァンツそんなにじろじろ見るな」
彼のすっかり固くなった棹がビクッと跳ねる。
「見られると、興奮しますか?」
「……」
赤くなった頬をそむけ歯を喰いしばって、鏡の奥の私の目をみつめてくる。その目が真摯に訴えてくるその言葉を読み違えまいと、喰い入るようにみつめ返した。助けてくれ。気が狂いそうだ。身体が熱い。耐えられない。許せない。自分が欲望に引き回されることが……・。
彼の瞳によぎる気持ちをしっかりと受け止めて、渡された一本鞭の輪をほどき、ひゅうん……と空で鳴らせてみせた。
ビクッと彼の身体が動く。身体の芯から溢れ出る欲求とは裏腹に、彼の気持ちは鞭を怖れているのだった。苦痛に虐げられ、思いのままに踏みしだかれる事を。痛みに支配され、日頃きつく纏っている鎧を引き剥がされる事を。それでも、その鎧が彼を苦しめている。
泣き言も言えず、不満もこぼせない。誰にも打ち明けられない苦しみがじりじりと彼のうちを焼き焦がし、息もつけぬほどに責めさいなんでいるのだ。忘れられる一瞬は、ただ、怖れているはずの苦痛のうちにだけある。なんと、皮肉な事なのだろう。その鞭が初めに彼を縛りつけ、プライドを保とうとしている彼をひきずり降ろしたはずだったのに。
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心底傷ついたというような、表情が一瞬だけフランツ様の頬をよぎった。だが、それは一瞬だけで、あっという間にいつもの怜悧な横顔が戻ってくる。大きく息を吸い震えながら吐く。燃える気持ちを表すかのように、熱く欲望が滲む吐息を……。
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「陛下はよほどあなたが愛しいのでしょうね。肩から胸へまるで花びらが散ったように赤く、くちづけの痕が残っていますよ」
青ざめていた顔があっという間に朱に染まる。思わず隠すように胸元に当てた手は、だが、すぐに震えながらも降ろされた。王に愛されているとは思っていなかった。執着と欲望。でなければ、フランツ様がこれほどかたくなになるわけが無かった。
何といっても、幼少の折からずっとお側にお仕えしているのだ。もし、王がそれなりの人柄をフランツ様に示されたのなら、私がこの方を焦がれたほどとは言わなくても何がしかの尊敬か愛情を、もしくは忠誠を受けることが出来たはずなのだった。忠誠。そう、臣下としての無条件な忠誠はたしかにあったかもしれない。だが、誠心誠意心を奉げつくした忠誠などではありえなかった。それがあれば、これほどフランツ様が苦しまれるはずも無い。
すっかり服を脱ぎ捨てた身体に黒い皮の枷を撒き付けた。暖炉のそばの大きな鏡の前に自然に供えられている二本の柱。ちょうど男がゆるやかに手を伸ばしたあたりに、金具を止める輪が止めつけられている。手首についている鉄の金具をそこへはめ込むだけで両手を開いた形に拘束できる。後は足首も同じようにして床に届くあたりにある柱の金具に鎖を使って繋ぐだけだった。
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「ヴァンツそんなにじろじろ見るな」
彼のすっかり固くなった棹がビクッと跳ねる。
「見られると、興奮しますか?」
「……」
赤くなった頬をそむけ歯を喰いしばって、鏡の奥の私の目をみつめてくる。その目が真摯に訴えてくるその言葉を読み違えまいと、喰い入るようにみつめ返した。助けてくれ。気が狂いそうだ。身体が熱い。耐えられない。許せない。自分が欲望に引き回されることが……・。
彼の瞳によぎる気持ちをしっかりと受け止めて、渡された一本鞭の輪をほどき、ひゅうん……と空で鳴らせてみせた。
ビクッと彼の身体が動く。身体の芯から溢れ出る欲求とは裏腹に、彼の気持ちは鞭を怖れているのだった。苦痛に虐げられ、思いのままに踏みしだかれる事を。痛みに支配され、日頃きつく纏っている鎧を引き剥がされる事を。それでも、その鎧が彼を苦しめている。
泣き言も言えず、不満もこぼせない。誰にも打ち明けられない苦しみがじりじりと彼のうちを焼き焦がし、息もつけぬほどに責めさいなんでいるのだ。忘れられる一瞬は、ただ、怖れているはずの苦痛のうちにだけある。なんと、皮肉な事なのだろう。その鞭が初めに彼を縛りつけ、プライドを保とうとしている彼をひきずり降ろしたはずだったのに。
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かすかに震えながら、それでも素直にその身を枷預けている彼の身体を鞭の先でなぞった。あふっ……と、まるで恋しい者の愛撫を待ちかねていた乙女のような悩ましい溜息が彼の唇から洩れる。
恐れと裏腹な欲求が、ただ吊られている彼の身体をほんのりと色づかせる。そのなまめかしさは、男の心を狂わせるのに充分な麻薬だった。そう、女には決して持ちえない色香が、彼の身体から零れる。これが王に、すべての習慣を破らせてまで、小姓であったフランツ様が貴族として独り立ちされた後も、枕辺に呼ばれる原因なのだろう。
ひゅううう……ん…………バシッッッ……!!
鋭い鞭の音とともに声も無く仰け反る身体。驚きと痛みに見開かれるガラスのような瞳。みるみるうちに、白い背に斜めに一本赤い蚯蚓腫れが浮かび上がってくる。枷の鎖を握りしめる手が白くなり、しなやかな首が打ち振られる。その痛みがどんなものかは、私の身体が知っていた。
彼の苦しみを減じるために、彼に何度も打たれた身体が。私を打つことで、晴らす事のできる苦しみには、限界があるのだろうか……。そうなのかもしれない。本当は、私のほうが惨い悪魔であり、彼は、その理不尽で非道な欲望にさらされる天使でしかないのだ。どんなに私の身体をむごく扱っても、彼の中にある白い魂は決して汚される事は無い。
ゆっくりと三歩下がり、それから走り寄るようにして鞭を振るう。
ひゅううう……ぅう……ん……バシィッッッ……!!
助走によって勢いが付いた鞭は彼の身体を反対側から斜めに走り、身体の向こう側に巻きつくと、柔らかい下腹から足の付け根に向かって鞭先を喰い込ませた。あまりの痛みに、彼の身体は意志の力を振り切ってもがく。枷がガチャガチャと鳴り、逃れようとする彼の身体を引きとめた。
もう一度三歩下がる。気配を察して、フランツ様の身体が固まる。私が彼をこれほど酷く打つのは初めてのことだったから、振り返った瞳には許しを請う懇願の色が仄見えていた。だが、手を緩めることなく、もう一度助走をつけて鞭を振り下ろす。
ひゅううう……ぅう……んん……バシィィッッッ……!!
「あうっ!」
遂に彼の唇から苦鳴が上がる。身体は複雑にねじれ、吹き出した汗がてらてらと光り始める。喰いしばった歯が、ぎりぎりと音を立てる……。痛いはずだ。そう、恐ろしく痛い。耐え難く、身体を引き裂かれる苦痛。彼の瞳に涙が溢れてくる。私はまた三歩下がる。
「ああ……」
次に何がやって来るか分かっていて、許しを請わずにいられる彼は、やはり私には適わないほどに強い。鎖を握りしめ、脚をふんばって……それでも、それでも彼の身体は意志の力を振り切って、逃れようとうねる。
やめてくれ。やめてくれ。そこまでは望んでいない。いいや。あなたは望んでいる。すべてを苦痛のうちに忘れ去る事を。自分では抑えきれず激しく悶え泣き悲鳴を上げることを。ずたずたに引き裂かれ、悪魔に貪り喰われる事を。
重い、鞭の音が部屋の中に響き渡り、そのたびにフランツ様の身体は揺れた。零れる悲鳴は少しずつ大きくなり、かすれ、喉をつぶすほどに大きくなっていく。
「ああああ……ヴァンツ……いや……だ……。やめ……て……くれ……」
彼の、理性が切れる瞬間を狙って、鞭の間隔を狭めた。もう、助走をつける事も無く、一番効果的に鞭の届く場所へ移動する。振りかぶっては打ち、鞭をさばいては叩きつける。息を付くのも困難なほどの続けざまの打擲は、彼を半狂乱にさせる。もがき、叫び、ただのたうつ……獣のように。
「あうっ!あ……あ……あ……。ひぃあああ……」
ガチャガチャと止めようも無く鎖が鳴り続ける。私の愛した人。ただ一人の私を撃ち殺せる主人の身体を。ふうっと彼の瞳がうつろになり足が床を捉えられずに滑る。枷に体重を任せて斜めにぶら下がると、全身から力が抜けていくのが分かった。
鞭を寝台へ放り捨て、急いで近寄ると、身体をだきかかえるようにしながら、枷を足から外す。そして腕も、くたくたと腕の中に崩れ落ちてくる重みを受け止めてベッドへ仰向けに降ろした。汗と血に濡れたからだが、ぐったりと腕の中に重い。
「フランツ様……」
濡れる巻き毛をそっと掻き揚げると、かすかに持ち上がった瞼の下から、瞳がゆらゆらと揺れるのがわかった。
「ヴァンツ……すまない。無理をさせて……」
悲鳴につぶれた彼の擦れ声に、私は、切ない胸の痛みに絞り上げられるようだった。
ああ……どうして……あなたは、私の中の悪魔に気が付かないのだろう。あなたは知らない。私があなたを打ち据えた事で、あなたが苦しみのあまりに私を引き裂いたとしても、私の心は愉悦に打ち震えているだろうに。かすんで見えないあなたの柔らかな頬にポツリと私の涙が落ちた。震える手が伸ばされ、私の頬を撫でていく。
彼の身体に重みをかけぬようにしてそっと体を重ねる。彼の喉元におずおずと唇を付けたとき、彼の唇から私が心底願ってやまない言葉が、音にならずに囁かれるのが分かった。
「お前だけだ。ヴァンツ。私の物。私だけの……」
「ええ……。フランツ様。私はあなたの物です。あなただけの」
ああ、神さま。お願いです。私を彼のぞばにずっと。……それが許されないのなら。彼の足元に死なせてください。私の主のために。彼のためにだけに。
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恐れと裏腹な欲求が、ただ吊られている彼の身体をほんのりと色づかせる。そのなまめかしさは、男の心を狂わせるのに充分な麻薬だった。そう、女には決して持ちえない色香が、彼の身体から零れる。これが王に、すべての習慣を破らせてまで、小姓であったフランツ様が貴族として独り立ちされた後も、枕辺に呼ばれる原因なのだろう。
ひゅううう……ん…………バシッッッ……!!
鋭い鞭の音とともに声も無く仰け反る身体。驚きと痛みに見開かれるガラスのような瞳。みるみるうちに、白い背に斜めに一本赤い蚯蚓腫れが浮かび上がってくる。枷の鎖を握りしめる手が白くなり、しなやかな首が打ち振られる。その痛みがどんなものかは、私の身体が知っていた。
彼の苦しみを減じるために、彼に何度も打たれた身体が。私を打つことで、晴らす事のできる苦しみには、限界があるのだろうか……。そうなのかもしれない。本当は、私のほうが惨い悪魔であり、彼は、その理不尽で非道な欲望にさらされる天使でしかないのだ。どんなに私の身体をむごく扱っても、彼の中にある白い魂は決して汚される事は無い。
ゆっくりと三歩下がり、それから走り寄るようにして鞭を振るう。
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もう一度三歩下がる。気配を察して、フランツ様の身体が固まる。私が彼をこれほど酷く打つのは初めてのことだったから、振り返った瞳には許しを請う懇願の色が仄見えていた。だが、手を緩めることなく、もう一度助走をつけて鞭を振り下ろす。
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「ああ……」
次に何がやって来るか分かっていて、許しを請わずにいられる彼は、やはり私には適わないほどに強い。鎖を握りしめ、脚をふんばって……それでも、それでも彼の身体は意志の力を振り切って、逃れようとうねる。
やめてくれ。やめてくれ。そこまでは望んでいない。いいや。あなたは望んでいる。すべてを苦痛のうちに忘れ去る事を。自分では抑えきれず激しく悶え泣き悲鳴を上げることを。ずたずたに引き裂かれ、悪魔に貪り喰われる事を。
重い、鞭の音が部屋の中に響き渡り、そのたびにフランツ様の身体は揺れた。零れる悲鳴は少しずつ大きくなり、かすれ、喉をつぶすほどに大きくなっていく。
「ああああ……ヴァンツ……いや……だ……。やめ……て……くれ……」
彼の、理性が切れる瞬間を狙って、鞭の間隔を狭めた。もう、助走をつける事も無く、一番効果的に鞭の届く場所へ移動する。振りかぶっては打ち、鞭をさばいては叩きつける。息を付くのも困難なほどの続けざまの打擲は、彼を半狂乱にさせる。もがき、叫び、ただのたうつ……獣のように。
「あうっ!あ……あ……あ……。ひぃあああ……」
ガチャガチャと止めようも無く鎖が鳴り続ける。私の愛した人。ただ一人の私を撃ち殺せる主人の身体を。ふうっと彼の瞳がうつろになり足が床を捉えられずに滑る。枷に体重を任せて斜めにぶら下がると、全身から力が抜けていくのが分かった。
鞭を寝台へ放り捨て、急いで近寄ると、身体をだきかかえるようにしながら、枷を足から外す。そして腕も、くたくたと腕の中に崩れ落ちてくる重みを受け止めてベッドへ仰向けに降ろした。汗と血に濡れたからだが、ぐったりと腕の中に重い。
「フランツ様……」
濡れる巻き毛をそっと掻き揚げると、かすかに持ち上がった瞼の下から、瞳がゆらゆらと揺れるのがわかった。
「ヴァンツ……すまない。無理をさせて……」
悲鳴につぶれた彼の擦れ声に、私は、切ない胸の痛みに絞り上げられるようだった。
ああ……どうして……あなたは、私の中の悪魔に気が付かないのだろう。あなたは知らない。私があなたを打ち据えた事で、あなたが苦しみのあまりに私を引き裂いたとしても、私の心は愉悦に打ち震えているだろうに。かすんで見えないあなたの柔らかな頬にポツリと私の涙が落ちた。震える手が伸ばされ、私の頬を撫でていく。
彼の身体に重みをかけぬようにしてそっと体を重ねる。彼の喉元におずおずと唇を付けたとき、彼の唇から私が心底願ってやまない言葉が、音にならずに囁かれるのが分かった。
「お前だけだ。ヴァンツ。私の物。私だけの……」
「ええ……。フランツ様。私はあなたの物です。あなただけの」
ああ、神さま。お願いです。私を彼のぞばにずっと。……それが許されないのなら。彼の足元に死なせてください。私の主のために。彼のためにだけに。
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