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 明け方の夢を膨らませて作った、切ないSMの物語


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性的、暴力的な表現を含んでいます。
虚構と現実の区別のつかない方
18歳未満の方はご遠慮くださいませ。
自己責任に於いて閲覧していただきますようお願いします。

 
 博人さんの手が誰かほかの人に触れるなんて、その腕が誰かほかの人を抱くなんて。耐えられない。つい、この間までのまったく手の届かない人だと思っていた時とは違う。やきもち。嫉妬。私の中で説明できないような気持ちがわいて来た。
「私…私、ちゃんと博人さんの物になる。博人さんが望むことをするから。だから…だから…」
「夕姫には無理だ」
「どうして!?いや。そんなの嫌!」
 博人さんは取り乱してしがみつく私の両手首を握って、そっと引き離した。私はびっくりして、取りすがるのをやめた。博人さんは、困ったような顔をして私を見ていた。
「夕姫。君はあまりにもノーマルすぎる。無理をしたら壊れてしまう」
「そんな事。そんな事」
「夕姫。泣かないで。彼らとは別れる。ちゃんとするから心配しないで」
 そんなこと。私は嫌々と、ダダをこねるように首を振っていた。「SMが好き」って、言っていた博人さん。黙っていることも出来たのに、告白したのはなんのためだったの?私、本当は知らないままいたかったのに。

「…私じゃダメなの?」
 息を呑んだ博人さんの顔色が変わった。一瞬の間の後、ぐいっと両腕を惹かれてベッドの上に放り出された。シーツがめくれてむき出しになった胸にタオルのガウンだけ着た彼がのしかかってきた。
「嫌!」
 恐ろしくて、無意識のうちに逃れようともがいた。
「聞くんだ!夕姫!」
 ビクッと跳ねて動かなくなった私の上に、影になった博人さんの顔がかぶさってくる。
「僕は、変われない。今まで、いろいろやっても、どうしても変われなかった。自信が無いんだ。このまま僕の自由にさせると、僕は君を壊してしまう。それでもいいのか?」
 激しい彼の言葉に私は脅えた。でも、でも、もう、彼の手を離したくない。彼の目を見つめ返す。
「…いいわ。壊して」
 博人さんの目が驚愕に見開かれる。腕を握っている手に力が入る。痛い。
「壊してもいい。博人さんのものになるの」
「夕姫……」
 溜息をひとつ。ゆっくりとのしかかってくる彼の熱くて重い体。その彼の首に両手を廻して必死にしがみついていた。
「夕姫。夕姫。……降参だよ。まったく、君は」
 三人と別れるための期間は一ヶ月。その間は博人さんには、会わないで待っている。そして、冷静によく考える。それが、彼が私に約束したすべてだった。
 翌日の夜。携帯にメールが入った。博人さんの新しい携帯の番号とメール。私は「受け取りました」と、短い返事だけを送った。



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