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 明け方の夢を膨らませて作った、切ないSMの物語


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性的、暴力的な表現を含んでいます。
虚構と現実の区別のつかない方
18歳未満の方はご遠慮くださいませ。
自己責任に於いて閲覧していただきますようお願いします。

 

 ぐったりと体中に力が入らなくなった私を蝶のように留めつけていた枷の金具が手際よく外されて、あっという間に私は、博人さんの腕の中に引き込まれていた。髪の毛を撫でられて。頬を撫でられて。目隠しを外された。アイマスクも……。光が、まぶしく目が開けられないのではと思って、しばしばと瞬きながら周囲を見廻すと、部屋は薄暗いままだった。
「…え?カーテン。博人さん、カーテンを開けたでしょ!」
「開けた」
 博人さんが私の目を捉えてにっこりと笑った。
「そして、閉めた」
 なんてこと!あの、二回のカーテンを引く音は博人さんが私に仕掛けた罠だったのだ。
「カーテンを開け放して光を入れるなんて言ってないよ」
 いたずらっぽい笑いを浮かべて覗き込んでくる博人さん。なんて、いじわるなの!もう!でも、結局はオレンジ色の灯火だけでも私の反応はつぶさに見られていたことになる。
 そう、それから、もうひとつ訊きたい事があったのだ。彼の胸に顔を埋めておそるおそる問いかけた。
「ね。ミントの匂いのするもの塗ったでしょう?」
「ああ。うん」
「あれ、何を塗ったの?」
博人さんは、ひょいと手を伸ばして枕元においてあった緑の小瓶を取った。
「これだよ」
「………」
 マウスウォッシュだった。博人さんはこれ見よがしに口を開けてシュッシュッっと、吹きかけて見せた。妖しげな媚薬を想像していた私は思いっきり脱力した。博人さんはくすくす笑いながら思いっきり私を抱きしめた。
「愛している。夕姫は、すごく可愛い。僕は、もう夕姫にメロメロだよ」
 嘘。嘘。嘘ばっかり。私の気持ちが今日、どれほど上がったり下がったり、きりきり舞いしていたか知っていたくせにその有様を見て楽しんだんでしょ
「うん。すごく楽しかった。特に、触れてこないローターに炙られて、どうしようもなくなった夕姫が必死にシーツにしがみついているところなんか…あまりにも可愛くて、正直、脳が焼ききれるかと思った」
 博人さん!そんな事。そんな事。どうして平気で大きな声で言うの?私が口をパクパクさせると。博人さんは、ぐいっと頭をかき抱くようにして深いくちづけをして来た。それも、何度も何度も。私が、それだけで喘ぎ声を上げて、身もだえせずにはいられなくなるまで何度も角度を変えて、深くディープなくちづけを繰り返す。
「ねぇ、夕姫。君が思っているほど、僕は冷静じゃないんだよ。今まで、僕は何人ものパートナーを調教してきた。それは、サディストだから、酷くすればするほど、興奮するんだよ。
 今までは、自分の手首を切り裂きかねないような自虐の代わりにSMを求めている青年や何人ものベテランのSにきっちりと仕込まれた女性を相手にしていたから、僕がおそるおそる手探りで進んでも、相手はずっと先で待っているような状態だった。
 だけど、今は違う。愛している君をこの腕に抱いて、セックス出来るということだけで僕はいっぱいいっぱいなんだ。君がきりきりまいしてるって思っている以上に、僕は自分をコントロールするのに必死になってるんだよ」
「嘘」
博人さんはいぶかしげに顔を覗き込んでくる。
「…どうして嘘だと思うの?」
「だって、全然そうは見えないもん。博人さんは、いっつも冷静で自信ありげで、偉そうで、実際偉くって、絶対適わないくらい高い空の上を大きな翼で飛んでいるんだもの」
 私の肩を抱いていた手にぎゅっと力をいれた博人さんは、反対の手で額をこれみよがしに押さえた。
「夕姫。冗談だろう?」
「ううん。本気よ」
「さっきの仕返ししているんだろう?」
「だって、全然適わないんだもの」
「やっぱり冗談なんだね」
「…ううん。ホントにそう思っているもの」
 博人さんの目がきらりと光って、私は急いで彼の腕をすりぬけようとした。間に合わなくってあっという間に抱きしめられて。それからキス。もう一度キス。熱くなった体にゆっくりと彼が分け入ってきて……。
「覚悟しておいでよ。僕がサディストだって事を忘れないで」
 博人さんの重い体にのしかかられながら、私はもうすでに十分後悔していた。



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