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 明け方の夢を膨らませて作った、切ないSMの物語


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性的、暴力的な表現を含んでいます。
虚構と現実の区別のつかない方
18歳未満の方はご遠慮くださいませ。
自己責任に於いて閲覧していただきますようお願いします。

 
 
 鞭打ちの一打目は背中を斜めに走って打たれた。十分覚悟していたはずなのに、その苦痛に体は勝手にねじれ両手は枷を引こうとして金具を打ち鳴らす。痛い。想像していたよりもずっと、喰い込んでくる痛み。フランツ様は小波のように痛みが体全体に拡がり染み渡る様をじっとみつめておられる。
 そして、二打目。さっき打たれた場所よりも少し下がったところを正確に狙って鞭が飛んできた。体全体に力を込めて迎えうつ。さっきよりも強い痛みが、体の中を走り抜けていく。私は目をいっぱいに見開いて鏡の中のフランツ様の姿を見つめる。そうしていないと、喚きだしそうな恐怖があった。
 三打目。体を仰け反らせ、歯をくいしばる。耐え難い痛みに体が引き裂かれる。無意識のうちに枷を思いっきり引いてしまい、自分で自分を痛めつけてしまっていた。鞭の位置はわずかに下がってきている。息がはずむ。全身に冷や汗がどっと湧き出てくる。鏡に映る振りかぶられる鞭をみつけ次の打擲に備えて息を吸い込んだ。
 四打目。吸い込んだ息が瞬間で全部吐き出される。その痛みに体がひきつれる。自分の思い上がりに唾棄するようなくやしさがつきあげてくる。かすんでくる瞳をもたげフランツ様の姿を探した。自分が枷につながれている理由、鞭で打たれている理由にしがみついていた。
 鞭は計ったように少しずつ位置をずらしながら降りていった。位置が太腿へ移っていくと、痛みは一層耐え難く、思うように息もすえない有様だった。一打事に、体が跳ねのたうち、首が打ち振られる。最後に膝裏に打ち込まれたときは、一瞬あたりが暗くなるような気がした。大きく息をつき、酸素を求めて口を空けてむなしく喘ぐ。
 その有様をじっと見つめていたフランツ様は、つと、鞭をもちかえると体にくっきりと浮かび上がる縞模様にその指を這わせていく。ぴりぴりとするような、痛みがその指によってもたらされる。紐によって萎えることを許されなかった場所がびくりと頭を上げる。え?今のは……な……んだ? 熱い何かが腰の辺りにたぐまっている。
「ヴァイス……今度は向きを変えて打つ。続けられるか?」
 心配そうな囁き声。私は目をしばたき、金具にかけていた体重を自分の足に取り戻した。目を上げて、主の姿を探す。
「平気……です。ご存分になさってください」
「……お前の叫び声が聞きたいんだ。耐えるのはやめてくれ」
 え? 心臓を捕まれたような恐怖が湧き上がってきた。声を上げろとおっしゃっているんですか?どんな苦痛でも耐える方が簡単だった。じっと見つめてくる彼の視線は、そらすことも許さない。
「でき……できません。どうすればいいのか……」
「口を開けるんだ。歯をくいしばるな」
 彼の細い指が唇を割って入ってくる。体だけでなく心の中まですべてさらけ出せという命令に、私は総毛だった。再度フランツ様の体が離れていき、今度の私は、覚悟が付かないまま取り残された。立ち位置が変わり、反対方向に鞭が向けられる。
 一歩、二歩、彼が前に出るのが鏡の中に映る。それが何を意味するのか分かったときには、次の鞭が体に食い込んでいた。最初の鞭打ちの赤いみみずばれに交差するように、新たな鞭が体に後を残しながら巻きつき、その最後の舌が体の一番柔らかいところにひときわ強く叩きつけられた。

「あうっ!」
 口を開けていた私は、思わず叫び声を上げた。そして、慄然とする。最後の砦が崩れ、私はもう、耐えるすべを持たなかった。鞭の交差した場所が錐を揉み込まれるように激しく痛む。恐怖が私を捉え、ひきずりまわそうとしていた。
ひゅん!
 次の鞭音が、迫る。方向を掴み損ねて感覚が混乱する。思わず逃れようとする体にまた次の一打が食い込む。そして、激しい痛み。もがきのたうつ体。「あなたの味わった地獄」私はそれを願っていたはずなのに。
「ううっ……」
 考えることが出来なくなっていく。あるのは今の苦痛。叫び声。そして一瞬の弛緩。安堵。そしてまた苦痛。涙が溢れる。痛い。膝が体をささえられなくなり、鎖を鳴らし、全体重が腕にかかる。その揺れる体を、彼は正確に十センチ刻みに切り刻んだ。最後の膝裏への一打が入ったとき、私は気を失っていた。



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