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 明け方の夢を膨らませて作った、切ないSMの物語


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性的、暴力的な表現を含んでいます。
虚構と現実の区別のつかない方
18歳未満の方はご遠慮くださいませ。
自己責任に於いて閲覧していただきますようお願いします。

 
 
  寝室の寝台は、大人が3、4人でもゆったりと休めるほどに広いことは以前にも触れた。服を脱いだ私の両手を一つにくくり、私の体は仰向けに押し倒された。両手を頭上にあげさせて、その天蓋つきの寝台の頭の方の柱の一本へ、結びつけられる。足の方は、片足だけを対角線上の柱へ縛り付けられた。手首足首にまかれた縄はしっかりと止められてはいたが、柱につながれた縄にはゆとりがあり、さほどつらい拘束ではない。彼は、自由な残りの足を膝を折り曲げさせて足首と太腿に縄をかけ回して縄尻を止めた。
 フランツ様が、縄を巻いている間、どうにも気恥ずかしくお顔を見ることが出来ず、視線を逸らしてしまう。最初は、自分から要求して始めたこととはいえ、いつのまにか自分の中で物事の本質に変化が起きていて、心も体も勝手に暴走を始めてしまい、理性の方が付いていけない状態になっている。
 縄が巻きつけられていくたびに、胸の鼓動が高まってくる。息は熱く、速くなり、欲望の高まりをまったく自制できない。服を脱いでしまっていては、その全てが露わになってしまっていて隠しようがなかった。全てを知られている事がいっそうの羞恥をかき立てる。
「痛くないか?」
「平気……です」
 答える声もすでに欲望にかすれてしまっていた。
「どうして、片足だけをつながれるのです?」
 何とかして、普通の会話をしようと話をつなぐ。
「ああ、こうすると体をひっくり返すことが出来る。縄を解かずに向きを変えられるんだ。でも、足が自由だとどうとでも抵抗できるからね。男の足の力は結構強いから……だから、こっちの足は別にくくってしまう」
「抵抗など……しませんよ」
「さあ、どうかな」
 フランツ様はシャツを脱ぎ、羽根枕を引き寄せると私の傍らに寄り添うように座られた。
「ヴァイス、今日は話しがしたいんだ」
「話し……ですか?」
 こんな体勢で?それは、あまり嬉しくなかった。あまりにも無防備で、あまりにもあからさまの状態に縫い止められてしまっている。何を訊かれるおつもりなのか……。彼はうつむいて、私の折り曲げられた足に手をかけると、そっと内腿に手を滑らせてきた。膝を開いたままにしておこうと、私は足に力をこめなくてはならなかった。体の内側は、より感じやすい。そこに、彼の手がかかっていると言うだけで、私は平静を保つことが出来なかった。
「おまえ……男と寝るの。初めてじゃなかったろう?」
  吃驚して羞恥を忘れ、思わず彼の顔を見つめてしまう。
「……何故、お分かりになったんです?女性と違って処女の印があるわけでもないのに……」
「なんとなく……」
「なんとなく、ですか……」
 墓穴を掘った。しらを切りとおすことも出来たのに、そこまで頭が廻らなくなっている。彼の手がじわじわと足の付け根に向かってへ移動しているせいだった。私は息を呑んで、体を固くした。
「お前、好きな男がいたのか?」
「え?いいえ……そんなもの、いませんよ」
「じゃあ、お前を最初に抱いた男はだれだ?」
「それは……王宮の……つまりお供をした時に……控え部屋で……」
 私はしどろもどろになり、言葉を途切れさせた。なんと答えればいいのだろう。実のところ相手が誰だったのかよく覚えていなかった。そういう大人達は、決して名乗ったりはしない。いきなりカーテンの影に引き込まれたり、ソファの後ろへ引き倒されたりするのが常だった。
「あれや、これや……とにかく……いろんな相手です」
 フランツ様は溜息をついて、私の顔を見つめ、そしてふっと視線を逸らした。
「まったく。気が付かなかった。何で言わなかったんだ。それだと無理矢理だったんだろう?」
「……だって、そんな、お話しできるはず無いじゃありませんか。あなただって、私よりも幼かったんだし、それに、そういうことはきりがないんです。次々と……。どこにでも、そういうことを子供に無理矢理教えたい大人っているもんでしょう?」
「何故、抵抗しなかった?」
「しましたよ。子供でしたから。生真面目に。でも、何の役にも立たなかった」
 急にフランツ様は気色ばまれた。
「お前、嫌じゃなかったのか?」
「……嫌でしたけど……どうしようもなかった。相手は大人で権力を持っているんですから……」
「私が、お前にしたことと同じ……と、いうわけか」
 吐き捨てるように言う、彼の言葉は嫌悪に満ちていて、私は思わず起きあがろうとして、縄に引き戻される。
「違います!今度のこととは全然違う。私は自分から望んで……」
「私が快楽奴隷を買うのを止めたかった。悪い評判が立つ前に」
「嫉妬したんです。分もわきまえず」
 顔が赤くなったのに気がついて、急いで視線をそらす。ムキになって反論しながらも、彼の冷たい口調に段々心配になってきた。
「あなたはむしろ……あなたこそ、私を抱くのは本当はお嫌ではなかったんですか?」
 彼は、何か考え込むようにしていた。彼の手は相変らず私の足の上をさまよっている。彼の手がもたらす喜びを何とかして押し隠そうと私は必死だった。
「私は、陛下に抱かれるのが嫌だった。陛下の伽を命じられた時、自分の耳で聞いたことが信じられず、目の前がまっくらになった。今でも、あの人の腕に抱かれるのは吐き気がするほどの嫌悪を感じてしまう」
「フランツ様……」
「お前は、私に犯されて何とも思わなかったのか……」
 答えようとして、本当のことを答えられないことに気が付いた。あまりにも恥ずかしくて。彼の指が入ってきた瞬間。あの、身もだえするような表現できない快感が私をとらえた時の事を。しかし、はっきりと告げないとこの方はお一人でどんどんと誤解を募らせて、袋小路に入り込んでしまいかねない……。
「……感じました。今までには、こんなことは……一度も」
 多分首まで真っ赤になっていたと思う。手はいつの間にか腰骨の上を移動しているわき腹へそして胸へ、私は思わず体をねじった。こんな……分かっていてやっているんですね。ずるい人だ。
「男は好きじゃないんじゃなかったのか?」
 私は、あなたが好きなんだ。幼い頃からあなたに忠誠を尽くしてきた。私の世界にはあなたしかいなかった。私にとっての無二の主人。違う。違う。いつの間にか私はあなたを。あなたが好きだ。恋焦がれている……。
 必死に喘ぎを押し殺しながら考える。フランツ様は、答えを引き出そうとして容赦なく乳首をつまんで捻りあげた。私は、不自然じゃない言葉を探しながら唇を噛み締めた。だが、もう、手の動きばかりが気になって、うまいいいわけなど出てこない。ふと、フランツ様は気がついて、改めて自分の手元を見て、そして私を見る。
「口を空けてヴァイス」
 はっと顔を上げて、彼を見つめる。観念するしかない。一回きつく目を閉じてから口を開け、彼の言葉に従う。
「お前を鎖に繋いでみたかったのは、本当だ。なぜだか分からない、いつも、いつも……考えていた。陛下の寝台に繋がれた時から……。ずっと……。お前だったらどうするだろうと考えていた。お前は私を憎むと思っていたよ。酷い目にあわせた。鞭のことも。お前を乱暴に抱いたことも」
 乱暴?乱暴だったろうか?私に触れてきた彼の指……脳が溶け出すような快感。あれのどこが乱暴だと言えるのか。
 私は息をつなぐのに必死になっていた。体の感覚に振り回され始めている。両腕を少しでも下ろしてぴんと張った体のラインをゆるませようとした。だが、いくらゆるい拘束でも限界がある。
 フランツ様が奥歯を噛み締める音がする。
「私は、陛下に忠誠を尽くしてきた。どのようなお求めにも決して逆らわなかった。……だが、心の中では、夜毎、繰り返される行為を汚らわしいと思っていた。どうしても、その気持ちを変えられなかった」
 彼を説得しないと。それは、自然な事、無理はないのだと分かっていただかないと。だが、頭の中は混乱しきっていて、言葉が見つからない。私の主。私の主人を引き裂いた王に、私は憎しみを感じ始めていた。騎士にあるまじき感情。
「わ……たくし……はフランツ様を……。あなたは、私の無二の主人です……」
「私の陛下への忠誠はお前が私にくれたものよりも劣っていると言うのか……!」
 首を振る。言えない。どうしても。フランツ様が私にモトメテイルモノ。忠誠。けれど……あの旅籠で彼の体に薬を塗っていた時、私が考えていたことは……私が求めていたことは……。再度太腿を下から撫で上げられて、たまらず足を閉じてしまう。すぐに、彼の手が膝にかかりもう一度ゆっくりと開かれる。さっきよりも強い羞恥……すっかり体は出来上がってしまっている。



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