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 明け方の夢を膨らませて作った、切ないSMの物語


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性的、暴力的な表現を含んでいます。
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  そうして、私達は二つに隔てられたのだった。私は学問所へ。彼女は父親の館へ。平日は忙しく学問に没頭し、週末には外出許可を取って伯爵の館を訪ねるのが私の日常となった。この半年間を実り多いものにして、彼女の夫として恥ずかしくない身分を確保する。その事は、彼女にとってはどうでもよく、私にとっては重要な事であった。そういう意味では彼女はあまりにも子供で、彼女にとって未来というものはあまりにも漠然としていた。
 そう。マリエーヌにとっては、週末に私が鍵を持ってやってくる事だけが重要だった。彼女は平日の長く退屈な時間を扱いかねて過ごし、私が訪ねてくるのを待ち焦がれていた。
 そうなってしまったのには、事情がある。彼女は社交界にデビューしていなかったため、たいていの客と社交を楽しむ訳にはいかなかったのだ。私が、懸念していた父親の家に訪ねてくる多くの客と会う事も無く、自然と自室にこもりきりになってしまった。
 本来は彼女の面倒を見るべき姉妹や兄弟は、彼女と関わりあう事を徹底的に避けていたし、中途半端な親戚は、秘密が洩れる危険性を考慮して、遠ざけていたのだった。彼女は、身体の弱い娘として、館の奥深くにしまいこまれてしまった。
 その上、伯爵は、親密な女友達を作るためにも、社交界に出る事を検討した方がいいという周囲の忠告も気の無い様子で聞き流してしまっていた。それはマリエーヌも同じだった。
「だって、結婚が延びてしまうじゃないの」
 彼女にとっては、婚約期間中には、第三者の同席無しに二人きりになる事が出来ないという社交界の習慣が足枷になっているのも確かだ。
「そんなのって、うんざりだよ。女友達、女友達って。ニコラスは忘れているんじゃない?僕は女の子じゃないんだ。そういう意味じゃ、男の子の友達だって同じなんだよ」
 手っ取り早く僕と結婚してしまい、既婚者として社交界に顔を出す。その方がずっと簡単で、すっきりしている。
 そう言い張る彼女の意見は変則的だったが、結婚前の女性を縛っている社交界のしきたりをひとつずつ踏んで、彼女を一人前の女性と認めさせるという過程は、ありとあらゆる危険性を含んでいた。そして、その長い期間中、彼女がおとなしく慎ましい生活を送ると楽観的に考えるほど、伯爵は甘くは無かったのだ。
 伯爵が、彼女がこれからの半年間を、領地に引きこもって育っていた時と同じように館に閉じこもりきりで過ごしてくれた方がずっと都合よいと考えているのは明らかだった。そういう訳で、彼女は毎日を孤独に過ごし、私がやってくるのを待ちかねていた。
 六日ぶりに会う彼女は、頬をばら色に上気させ、きらきらと潤んだ眼で私を迎えてくれる。私達は彼女の自室に直行し、そこにはすでに風呂の支度が出来ているのが常だった。もちろん毎日貞操帯をつけたまま、彼女は湯をつかっていたのだが、つけたままで入るのと、外して入る風呂では、やはり大違いなのだった。キスを楽しもうとする私と違い、彼女は急いで服を脱いでしまいたがった。
 六日間、ほおって置かれた身体は、焦れに焦れていた。だから、私は、殊更に椅子の上に腰を落ち着けて、彼女を膝の上に抱き上げるとキスを楽しんだ。ばら色の唇のキス。焦らすように軽くついばむともっととねだるように段々と咲き開いてくる唇。誘うように、覗く舌を軽く弾いてやって、それから深く舌を差し入れて絡ませる。息が弾み、首に廻された腕に力がこもり、お互いの身体が熱くなってくるまでキスを繰り返す。
「お湯がぬるくなっちゃうよ」
 焦れた彼女が、最後はそう言って甘いキスに終止符を打つのが常だった。それから私は、あちこちへ悪戯な手を這わせながら、服を脱がせる作業に取り掛かった。焦らされるのを彼女は嫌がった。だから、私は一層その時間を楽しむ事にしていたのだった。
 やがて、ようやく私が鍵を取り出して彼女の貞操帯を外す頃には、彼女は身体を熱くして、息を弾ませている。



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