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 明け方の夢を膨らませて作った、切ないSMの物語


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性的、暴力的な表現を含んでいます。
虚構と現実の区別のつかない方
18歳未満の方はご遠慮くださいませ。
自己責任に於いて閲覧していただきますようお願いします。

 
 両腕に巻かれた皮の拘束具の金具に掛けられたフックは、チェーンブロックの容赦ない電気の力で、ゆっくりと巻き上げられていく。腕の筋肉はパンパンに張り詰めて、ぶらさがってくる自分の身体の体重を支えようとしている。身体は機械の無情な動きによって、爪先が床につくかつかないかの微妙な所まで引き上げられた。全くつかないともいえるし、必死に足で探れば、爪先が床を見つけられるぐらいの高さだった。この中途半端な高さは僕にとっては苦手だった。全然つかないと思えば諦められるものを、ちょっとの努力で床を捕らえられるという望みが、楽になるはずがない事が分かっていても、爪先で床を探らずにはいられない。僕の身体には電極のピンチが要所要所に取り付けられていた。そして、アナルにはたっぷりとローションが塗られて、S字を描くステンレスのフックが差し込まれている。その端はしっかりと縄で腕を釣るフックへと縛り付けられていた。

 ぶらぶらと揺れる伸びきった身体を瑞季はチェーンブロックのスイッチのそばにに立ってじっと見ている。始まる前のこの時間はぴんと張った神経を爪で弾かれるのを待っているのと同じだ。胸が絞り上げられるように息苦しくじっとしているのが辛いほどに緊張がせり上がってくる。ゆっくりと勿体をつけて近づいてくる瑞季の、白い手が僕のがら空きの脇腹を擦り上げた。彼女の手から電気が走り、僕の身体の中を抜けてステンレスのフックへと流れた。
 どういう仕組みになっているんだろう。エロクトロニクスを使った、電気責めの経験は初めてじゃないけれど、たいていは電気を通電する電球のような機械を押し当てることが多かった。だが、今日の刺激は確実に彼女の触れてくる手から流れてくる。あまりの痛みに飛び上がりそうなのに、彼女自身は表情も変えない。電気が流れているのは僕の身体だけなのだろう。
 いつものように、吊られた身体の脇腹から、ゆっくりと撫で下ろし撫で上げる。僕は叫ぶまいとして必死に、歯を喰いしばる。手は腰骨にぴったりと押し合てられ、背中へ向かってゆっくりとすべり始めた。呻き声を押し殺すのも容易じゃない強い電流がビリビリと身体の中を流れアナルへと収束していく。焼けるようなそれでいて思いっきり不快な鈍い通電の痛み。ひとしきり彼女に撫で回されただけで、汗がどっと吹き出てくる。そして、その汗がまた、電気を流れやすくしているのだった。

 彼女は一旦離れると、机の上においてあった霧吹きを取り上げると僕の身体にシュッシュッシュッと霧を掛け始めた。もう、すでに汗で濡れて光っている身体なのだから、改めて水を吹き付けることに、特に意味はない。ただ、効果をあげる演出のようなものだと言っていい。それから、フックが繋がれている機械のダイヤルのメモリを少し上げる。
 たとえ2メモリでも、やられる方にとってはものすごく痛いのだ。身体中に針が差し込まれるような痛み。波がないために、尚更耐えがたく、あまりの不快さに思わず悲鳴をあげそうになる。

「東野。触って欲しい?」

 僕は汗が流れ込んできて、沁みる目を必死に開けようとした。好奇心を剥き出しにしたような無邪気な微笑の瑞季が、僕の顔を下から覗き込んでいる。
「私に、触って欲しい?」
 彼女に触れられると、電気が流れる。その苦しみは、さっき試して証明済みだった。身体が痙攣して思うように息も出来ないほどに痛い。しかも、さっきよりもメモリの数値は上がっていた。身体も充分にまんべんなく濡れている。僕は、瞬きを繰り返して汗と涙を振り払い、彼女の顔をしっかりと見捉えた。にっこりと笑いかけてくる女性は僕の愛する女性。ただ一人僕を鎖で繋ぐことのできる女性。僕に苦しみと痛みを与えられる女性。僕が命に代えても守ると誓った女性。ただ一人の恋人。

「ええ、触ってください。」

 一瞬、彼女の瞳の中にいくつもの感情が揺らめくのが見えた。哀れみと喜び、そして切ないほどの欲求とあふれんばかりの愛が・・・。僕は見つめる。瑞季の微笑を。そして彼女の伸ばしてくる手を。その指先が僕の身体に触れる瞬間を。

「瑞季、いつも、いまも、これからも・・・」
 電気が流れて、僕のささやきは途切れた。今までにない苦痛に身体が捻れ、痙攣する。握りしめた拳を突っ張って、歯を喰いしばり、床を無意識に探る。なにか、なんでもいい、すがる場所、すがる手が・・・。だが、汗にぬれたつま先は滑り、床を捉えることが出来ない。押し付けられた瑞季の手が腹を滑り、怖れていた場所へと近づく。ただ、叫ぶしかない。あまりの痛み。あまりの苦しみに。

「それでも、瑞季、僕は・・・ずっとあなたが好きだ。」

 声にならない僕の囁きに彼女はにっこりとうなずいた。



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