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性的、暴力的な表現を含んでいます。
虚構と現実の区別のつかない方
18歳未満の方はご遠慮くださいませ。
自己責任に於いて閲覧していただきますようお願いします。
頭の中でこうだろうと想像することと、実際にそうなってみる事には、隔たりがある。
動けないという事。抵抗できないという事。腕の介添えのない身体の重たさ、そして、思い通りにならない事。ただ、まっすぐ立っていることすら危なっかしい。踏みとどまろうと踏ん張る晃の胸を志方の掌が突いた。晃の身体は、あっけなく、ベッドへ向かって放物線を描いて倒れていく。逆らいようもなく、かばいようもなく、ただ、落下物になって落ちて行く。
ベッドにぶつかる直前に、志方の手が背中に回った縄を掴んで引き戻す。体重と動きの反動が、ぶつかるように身体に響き、晃の頭はぐらぐらと揺れた。つかんだ縄を、引っ張って、振り回され浮き上がったその身体は、空中に弾んで、一度、停まった。それから、もう一度突き放される。まるで、洗濯機の中に入れられ、振り回されて、洗濯槽に、ごとごとぶつかるたスニーカーのように。
肺に溜まった空気が、押し出され、そして、慌てて吸い込まれるひゅうっと言う音を晃は自分の耳で聞いた。押しつぶされた手首に、自分の体重がかかり、痛みに、晃は顔をしかめる。
止まっていた時が動きだし、晃は、ようやく、不自由な息を吸い込んだ。それから、肩を喘がせながら、見下ろす志方を見つめ返した。
何度か、息を吸い込んで、吐きだしてを繰り返し、新しい麻縄の香りと、自分の体臭が混じり合った香りを深く吸い込んだ。目を閉じて、それから、耳をすまして。自分の呼吸音を聞く。そして、縄が、きゅうきゅうと、なる音を・・・・。
「・・・随分、乱暴じゃないか。」
淫靡とか、縄酔いとか、響きだけは綺麗な「緊縛」とかいうものを、想像していた晃は、志方の仕様にちょっと、笑った。
「だったら、どうして欲しかったんだ?」
志方の声もわずかに笑いを含んでいた。その事に、自分が安心した事に、気がついて、晃はちょっと眉をひそめた。
怯えている?
いつも、一緒にいて、それこそ、パートナーのように、安心しきって自分を任せていた相手を自分がどこかで怖がっている事に気が付く。
いや、怖いのは、志方じゃないだろう?どこまで志方が我を忘れたって、たかが知れてるだろう?だったら、ほんとに怖いのはなんだろう。自分が、どう反応するか?今から何が起こるのか?何をされるか分からない事に?それに逆らえない事に?晃は、志方の次の動きを見守りながらも、忙しく考え続ける。
・・・・・・違う。
自分は怖がっている。志方を怖がっている。
静かに伸びて来た彼の腕が、自分の髪の毛を掴んで、ぐいっと顔を上向かせる。そして、重い身体がのしかかってくると、荒々しく唇むさぼられた。その、強引なキスと、蹂躙するような舌の動きに、晃は応えるよりも、身体を固くして、手を握りしめていた。
二人分の体重に、手首が悲鳴をあげる。関節に縄をかけて体重をかければ、そうなるのは当たり前。理性を呼び戻し、冷静になろうとする晃の努力は、肩を掴まえて、あっけなく裏返される動きの前に崩壊した。

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被さってくる相手の身体がやけに重い。重なり合っている肌がいつもよりもずっと熱い。胸苦しさは、縄のせいだけでなく、跳ねあがる心臓は、怯えのためだけでも無かった。裏返されたせいで手首にかかっていた、自分の体重からは逃れられたものの、身体の自由が取り戻せたわけではない。
撫であげられ、なぞりあげられ、そして強くつかみしめられる。じわじわと、せりあがってくる快感と、段々と敏感さの増してくる肌と、不意に襲い掛かってくる圧迫の痛みが、徐々に、晃を混乱の中に引きずり込みはじめていた。
いつもと同じ、変わらぬ手順で、じわじわと追い上げられたと思うと、急にがくんと落ちる。その繰り返しが、続く。いつの間にか、足首にからげられた縄が膝を胸に押し付けるように引き上げられ、その縄が、身体に巻き付けられていく。
一本、いましめが増えるたびに、身動きならなくなってくる。
抱かれる時に、自分はそんなに自由に動いていたんだろうか。動くという事は、それほどに、自分の感覚を外へ逃す役目をしていたんだろうか。増えてくる縄は、晃の自由を封じ込める。そして、その縄の枷の中に、晃は、自分を解き放とうとしていた。自分で保持する事も、姿勢を制御する事もなく、曲げられた膝は胸に押し付けられ、いつのまにか、うつぶせになり、閉じられた上半身と開かれた下半身は、ただ一つの繭の中に折りたたまれていく。
肌の上を滑って行く縄が、留まり、それから、締め上げてくる。その過程を何度も何度もくぐりぬけて、その度に、一枚一枚、蔽っていた自我の覆いが引きはがされて行く。動けなくなり、縄に包まれて・・・その反対に感覚がむき出しになった皮膚を、最後に志方は音を立ててひっぱたいた。
腕は後ろ手に。足は、M字に。姿勢はうつぶせに。自由に動かせるのはただ、首から上だけだった。
もう逃げられない。何をされても逃げられない。
触れて来ない志方が、すぐそばにただ座って自分を見つめているのが分かった。視線が、ちりちりと肌の上を動いて行くような感覚がして、晃は、身体を膨らませ、縄をきゅううっと張りみなぎらせた。力は内側に貯められ、自分からは何もしかけて行く事が出来ない。
志方が煙草を取り出す音が聞こえる。
とんとん・・・と、煙草の箱に、先を打ちつける音がして、そのまま、静かになった。ライターの火がともされる音を晃はじっと待った。志方が、煙草に火をつけて、その、煙を吸い込む息の音を。彼がなにかをするのを。彼が、自分を見つめる以外の何かをする気配を・・・・・・。
志方は動かない。そして、自分は動けない。開かれて、隠せない。志方に、隠そうとも思った事が一度もない身体の中心をさらしたまま。晃は、目を閉じてただ待った。今まさに、首をひねられて羽根をむしられようとする、鶏のように。羽根を膨らませるように、息をいっぱいにすいこんで、縦横に巻き付いている、縄の存在を感じながら、晃は・・・・ただひたすらに次の動きを待っていた。

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乱暴にひっくり返され、荒々しく引き絞られた縄が、今、ぴっちりと肌に添って、幾重にも線を引き並べ、晃の姿勢を制御している。揺さぶられ、噛みつかれるように口づけされ、あち込み掴みしめられた身体は、まるくまるまり・・・嵐のような行為が終わった後の静寂の中で、できらるだけ小さく目立たなくなろうとしているかのようだった。動いているのは、動かない縄だけ・・・。息をする度にきゅうきゅうと囁く・・・・・。ほてった肌に、その縄はじわじわと、その存在を主張し始めていた。
それとも、主張しているのは、晃の身体の方かもしれない。
留められ、結ばれ、完成された縄は、動かない。動いているのは、目立つまい、目立つまいと、無駄な努力をしている、その縄にくるまれた身体の方だった。動くことで、器の中に閉じ込められた肉が、うごめき、膨らみ、縮み、たわみ、反り、喘ぎ…自らの身体がそこにある事を、自分自身に教えてくれる。
息をしている事をこんなに意識した事があっただろうか。何かが今始まろうとしている事を・・・。その気配を。すぐ傍に立っている人間の存在を。そのぬくもりを・・・・・。志方の固い身体を。
ただ、待っている。
酷い事をされる事を。
酷い事?
酷い事ってなんだろう・・・・。
俺はいったい、何を望んでいるんだろう・・・・・。晃は己自身に語りかける。
空気が動き、開かれて差し出されていたアナルの中心に、志方の人指し指が触れて来た。じんわりと押し、ぱっと離す。もう一度、もう一度、もう一度・・・・。
何度でも、何度でも、志方はその行為を繰り返す事が出来る。晃の望みに関係なく。痛かろうと、気持ちよかろうと、それで何を晃が感じようと考えようと関係ない。
晃は、腰をひねって相手の指を避けようとした。ぎりぎりと縄が鳴り、喰いこむ。身を任せずに、逆らえば、縄は噛みついてくる。そうまでして、身体を動かして、その指の動きから逃れようとしても、まったくの無駄。
ちょっと、自分の座っている位置を変えると、志方は、なんなく、また、手を伸ばし、ほんの少しだけ位置を変えたそのアナルへ、めりめりと指を押しこんだ。
「はぁ・・・ぅ・・・・・。」
入り口の裏側をぞろりと撫でる。ゆっくりと、回る指のそのじれったいほどの遅い動き。弄られている。こんな事は何度もあった。何度もやった。お互いにその身体をむさぼりあった。それとはまったく違う。痛くもなく、乱暴でもない、ただ、じれったい、ゆっくりと腰から溶けて行くような感覚。身を揺すり、催促してみても、その動きは何も変わらなかった、じりじりする気持ちを噛みしめた吐息に押し殺して、身体を固くして耐える。
志方が服を着ていて、息も乱しておらず、自分は何一つ身につけておらず、ただ、縄の拘束の中で志方にされるがまま。指一本で追い上げられて、内側からせりあがってくる快感が、膨らんだその先の縄の中に閉じ込められているために、感覚を少しでもを外へ押し上げようとしているかのようだった・・・。
たいした事もしてないのに、すっかり勃ち上がっている、その器官からは、とろーり、とろりと、先走りが流れで始めていた。
相手が望むように、相手がやりたいように、縛られている自分は、何も選べない。ただ、じっと・・・・待っているだけ・・・・・。

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「どうした?」
おもしろがっているような、揶揄しているような、口調のまま、志方が、身動きならない身体に体重をかけてのしかかってきた。相手の着ている服が身体をこすって行く感覚。ずっと分けあって来たものとは違う、まるでその部分だけ切り取られたような快感が身体を駆け巡る。
相手が冷静であればある程、いたたまれなさが、身の置き所の無さが、そして、それでいて何も変えようがないという事が、じりじりと身の内を焼き始め、じっと、ただ堪えている事が辛くてならない。晃は、締め付けが酷くなるのを承知の上で、縄の中で身悶えた。
煽るように、ぎしぎしと、縄の音を立てて、逃れようとする。逃れられないのが分かっていて、抵抗する。臨んだ枷に向かって、自分の身体を押し付けて行くように。
欲しい。欲しくない。耐えられない。それだけだ。欲しがってる訳じゃない。耐えられないのに、逃げられない。逃げられないから耐えるしかない。逆流し、溢れだす。一つの刺激が倍々に加算されて行く。ただ、縄の中に閉じ込められているだけで。
そうして、逆らう事が、喘ぐ事も、声をあげる事も、なにもかもが、屈辱のような気がする。ただ、じっと黙って、望んだものを受け取れると思っていたのに。
望んだ?望んでない。知りたかっただけだ。あれが何だったのか。自分が何なのか。留まり、考えようとすればするほど、膨れ上がってくる快感にすべて押し流されて行く。
身体の割れ目に添って冷たいものが流れた。ローション。ぬめりを拭い、なすりつけ、塗りこんで、志方が慣れた手順で愛撫する。いつものように、いつもと同じように。
だが、晃の身体はすでにいつもの状態じゃなくなっていた。自分で制御できないものが膨れ上がり、ぎりぎりの所で縄に堰きとめられている。身体がはちきれるようにいっぱいになって、これ以上は耐えられない。耐えられない、と、心の中で繰り返すものの、耐えるしかないのだった。
膨れ上がってくるものは、止まらず、じりじりと、その体積を増し、彼の身体を内側から押し上げ続けている。これをどうにかしてくれ。このままではいられない。晃は縄の中で身悶える。だが、縄はぎしぎしと音を奏で続けるだけ、志方は何も言わずに彼の身体の中を蹂躙し続けるだけだった。
「もう、だめ・・・。」
ついに、耐えきれず晃は、声に出した。他に、この事態を変える方法がない。ギブアップする事は、相手が志方でも、どこか屈辱的で、自分の声が、快感に塗れて上ずっている事が恥ずかしく、言った傍から、歯を食いしばった。セックスの時にあんあん、声をあげるのなんて大嫌いだ。どうしての、ああしての、もっとだの、いいとか悪いとか、晃はそれを相手に言うタイプじゃなかった。
「なにが?」
「なにって・・・・。」
説明しようがない。晃はじれったさに、縄をふりほどこうとするように、身体を動かした。もちろん、少しも緩まず、姿勢も変えようがない。ただ、口に出せない分を身体で表した。それだけだった。
「やめて欲しい?」
もうこれ以上懇願させるな。晃は、唇を噛んだまま必死に頷いた。ねっとりと、奥へ、入りこんできては、引いて行く、志方の手と、それを煽るように、宥めるように、あやすように、周辺を撫でまわす反対の手が、尚一層、晃の弱いところを責め立てる。
「う・・・・あ、ひぃ・・・・・・。」
もう一度訴えようとして、晃が口を開けた時に、その唇から洩れたのは言葉ではなかった。自分の、鳴き声を聞いて、晃は恥ずかしさに全身が熱くなる。こんなこと、相手を煽るために声をあげるならともかく、制御できないで鳴いてしまうなんて、歯を食いしばって、必死に声を押し殺そうとするが、何度も何度も、繰り返される、手淫に限界線に宙づりになっている晃には何をどうしようもなくなっていた。
「やめて・・・もう・・・。」
必死に言葉を絞りだす。息を吸い込むのもままならず、周囲が虹色に、ぼやけてくる。
「やめてやらない。」
晃は、志方の、優しい声をその耳に聞いた。
「ばかだな、晃。そのために縛ったのに、やめたりする訳ないだろう。」

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