思い出したようにワインを注ぎ、それを味わっていた神埼も、ワインが空になったことに気が付く時がきた。俺は、すでに朦朧となった意識の底で、まだのたうっていた。狂いたい。いっそ狂えたら、と胸に呟きながら。ただひたすら歯を喰いしばっていた。気が付くと神崎は俺の横に来ていた。手には、房にバラけた様な鞭を持っている。そしてその鞭を、びっしょりと自分の汗に濡れている背中にゾロリと這わせてきた。
うっくうう。俺は息を飲んでのけぞった。待ち望んでいた刺激が俺にもたらした快感に、体を捻って身悶えた。鞭が返され、同じ刺激が腰の辺りを撫でる。やめろ!やめてくれ…。焦らされて、焦らされて、もう、耐える気力は残っていなかった。だが、神崎は俺の反応を楽しみながらその鞭の房で体中を撫で回し、跳ねる俺の反応を確かめた。
奴が何歩か下がったのが、皮膚の感覚で分かった。一瞬の間をおいて、ひゅんっと風を切る音がして、ラバーで出来たその鞭は俺の背中に叩きつけられた。俺は、その皮膚を切り裂くような痛みを感謝と共に受け取った。痛みは、今まで耐えてきた拷問のような欲求をなだめてくれた。俺はのけぞり、悲鳴に口を開けながらも、もっと…と心で願っていた。
もっと。もっと打って。痛みを。痛みをくれ。この体の中で這いずり回る欲求を打ちのめし、消せる苦痛を。
鞭は一定の速さで、繰り返し肌に打ち付けられた。そのたびに俺は跳ね上がり、のけぞった。どれくらい打たれたのだろう。ひりひりとひりつく背中がもえるように熱くなってくると、鞭は位置を変えて尻を打ち始めた。やがて、胸を。太腿を、そしていきり立つペニスを。
鞭による苦痛と、痛みのせいで炙られる焦燥をなだめられる一瞬を付いて、快感が突き上げる。鞭で打たれる刺激すらも快感になるなんて。薬に狂わされた体は、どこまでも貪欲で、満足を知らない。
やがて、鞭を放り出した神崎が俺の体に自分の体を重ねてきた。奴の細い指が、冷たい掌が俺の濡れたからだの上を這いまわった。押し付けられた奴の体はまだ服を着ていた。俺がここまで狂乱の苦痛と快感に半狂乱になるほどに責め立てながらも、奴がシャツの一枚も脱いでいないことが俺を打ちのめす。だが、惨めさを噛み締める余裕などもう無かった。這い回る手がもたらす待ち焦がれた快感が頭の中を埋め尽くす。
涙が出るほど待ち焦がれた奴の手。なのに、俺にはそれを味あう余裕など露ほども残って無かった
「犯って。頼む。神崎。犯ってくれ」
くすくすと笑いながら奴は俺の首筋に歯を立てた。
「変態」
ああああ。そうだよ。俺は変態さ。男が好きなんだ。お前が好きなんだ。男に犯られるのが好きなんだ。いけないか。お前だって。お前だって。ただのサディストじゃないか。自分でののしった言葉に、自分で傷つけられた。神崎がベルトを外し、チャックを降ろすとズボンから引っ張り出したそれを、俺の尻に押し付ける。
「大丈夫かな。何も塗らないでさ」
大丈夫な訳ないじゃないか。一年間の禁欲が俺のアナルを処女地へ戻してしまっていた。めりめりとあいつが押し入ってくると激痛が突き上げ、俺は硬直してのけぞる。だが、やめてくれという気など毛頭無かった。その痛みがもたらしてくれる薬の効力を上回る苦痛に俺はしがみついた。
あまりの激痛に気が遠くなる。だが、それと同時に、体中に耐えがたく這いずり回っていた欲求が後退する気配を感じた。満たされる。いっぱいに。苦しさに、俺はパクパクと口を開けて空気をむさぼった。俺の腰を抱きこんであいつはしばらくじっとしていた。
「動いて。動いてくれ。たまらない」
俺は、腰を振って要求する。体がなじむまでなんてとても待っていられなかった。
「焦るなよ」
腰を振る俺を、あいつは、ぐいっと強く抱き寄せると俺の動きを封じた。じっとしていても、じりじりとするような喜びが体の中をうねるように突き上げてくる。俺は激しく首を振り、俺の動きを押さえつけている神崎の腕に体に腰を押し付けた。
あそこが少しずつなじんで緊張が抜け、男を迎え入れる時のなじみの感覚が戻ってくる。ほっとしたように、神崎の腕がゆるみ、そしてゆっくりと腰が引いていく。俺の体は無意識にそれを引きとめようと必死に力込めてしまっていた。入り口近くまで抜かれたそれが、また、ゆっくりと突き入れられる。恐ろしいほどの快感に俺は締め上げられた。
その後のことはあまり覚えていなかった。とにかく泣きながら何度も哀願していた。やめてくれ。やめないでくれ。もっと。もっと。嫌だ。助けて。やめろ。混乱と快感の忘我の時間。気が付いた時、俺は部屋の隅のベッドの上で彼の腕の中にいた。
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うっくうう。俺は息を飲んでのけぞった。待ち望んでいた刺激が俺にもたらした快感に、体を捻って身悶えた。鞭が返され、同じ刺激が腰の辺りを撫でる。やめろ!やめてくれ…。焦らされて、焦らされて、もう、耐える気力は残っていなかった。だが、神崎は俺の反応を楽しみながらその鞭の房で体中を撫で回し、跳ねる俺の反応を確かめた。
奴が何歩か下がったのが、皮膚の感覚で分かった。一瞬の間をおいて、ひゅんっと風を切る音がして、ラバーで出来たその鞭は俺の背中に叩きつけられた。俺は、その皮膚を切り裂くような痛みを感謝と共に受け取った。痛みは、今まで耐えてきた拷問のような欲求をなだめてくれた。俺はのけぞり、悲鳴に口を開けながらも、もっと…と心で願っていた。
もっと。もっと打って。痛みを。痛みをくれ。この体の中で這いずり回る欲求を打ちのめし、消せる苦痛を。
鞭は一定の速さで、繰り返し肌に打ち付けられた。そのたびに俺は跳ね上がり、のけぞった。どれくらい打たれたのだろう。ひりひりとひりつく背中がもえるように熱くなってくると、鞭は位置を変えて尻を打ち始めた。やがて、胸を。太腿を、そしていきり立つペニスを。
鞭による苦痛と、痛みのせいで炙られる焦燥をなだめられる一瞬を付いて、快感が突き上げる。鞭で打たれる刺激すらも快感になるなんて。薬に狂わされた体は、どこまでも貪欲で、満足を知らない。
やがて、鞭を放り出した神崎が俺の体に自分の体を重ねてきた。奴の細い指が、冷たい掌が俺の濡れたからだの上を這いまわった。押し付けられた奴の体はまだ服を着ていた。俺がここまで狂乱の苦痛と快感に半狂乱になるほどに責め立てながらも、奴がシャツの一枚も脱いでいないことが俺を打ちのめす。だが、惨めさを噛み締める余裕などもう無かった。這い回る手がもたらす待ち焦がれた快感が頭の中を埋め尽くす。
涙が出るほど待ち焦がれた奴の手。なのに、俺にはそれを味あう余裕など露ほども残って無かった
「犯って。頼む。神崎。犯ってくれ」
くすくすと笑いながら奴は俺の首筋に歯を立てた。
「変態」
ああああ。そうだよ。俺は変態さ。男が好きなんだ。お前が好きなんだ。男に犯られるのが好きなんだ。いけないか。お前だって。お前だって。ただのサディストじゃないか。自分でののしった言葉に、自分で傷つけられた。神崎がベルトを外し、チャックを降ろすとズボンから引っ張り出したそれを、俺の尻に押し付ける。
「大丈夫かな。何も塗らないでさ」
大丈夫な訳ないじゃないか。一年間の禁欲が俺のアナルを処女地へ戻してしまっていた。めりめりとあいつが押し入ってくると激痛が突き上げ、俺は硬直してのけぞる。だが、やめてくれという気など毛頭無かった。その痛みがもたらしてくれる薬の効力を上回る苦痛に俺はしがみついた。
あまりの激痛に気が遠くなる。だが、それと同時に、体中に耐えがたく這いずり回っていた欲求が後退する気配を感じた。満たされる。いっぱいに。苦しさに、俺はパクパクと口を開けて空気をむさぼった。俺の腰を抱きこんであいつはしばらくじっとしていた。
「動いて。動いてくれ。たまらない」
俺は、腰を振って要求する。体がなじむまでなんてとても待っていられなかった。
「焦るなよ」
腰を振る俺を、あいつは、ぐいっと強く抱き寄せると俺の動きを封じた。じっとしていても、じりじりとするような喜びが体の中をうねるように突き上げてくる。俺は激しく首を振り、俺の動きを押さえつけている神崎の腕に体に腰を押し付けた。
あそこが少しずつなじんで緊張が抜け、男を迎え入れる時のなじみの感覚が戻ってくる。ほっとしたように、神崎の腕がゆるみ、そしてゆっくりと腰が引いていく。俺の体は無意識にそれを引きとめようと必死に力込めてしまっていた。入り口近くまで抜かれたそれが、また、ゆっくりと突き入れられる。恐ろしいほどの快感に俺は締め上げられた。
その後のことはあまり覚えていなかった。とにかく泣きながら何度も哀願していた。やめてくれ。やめないでくれ。もっと。もっと。嫌だ。助けて。やめろ。混乱と快感の忘我の時間。気が付いた時、俺は部屋の隅のベッドの上で彼の腕の中にいた。
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この記事へのコメント
あああー。
なんだかとっても痛くて、とっても気持ちよさそうッ
さやかさまの描写がまるで見てきたようです(w
神崎さんはちゃんと腕枕してくれてるのかな??
エヘヘ(〃▽〃)
なんだかとっても痛くて、とっても気持ちよさそうッ
さやかさまの描写がまるで見てきたようです(w
神崎さんはちゃんと腕枕してくれてるのかな??
エヘヘ(〃▽〃)
2006/06/17(土) 17:35 | URL | せつな #-[ 編集]
アナルって濡れないんだよね。
たまに腸液が出る特殊な人もいるけど。
だから、こんなふうにローションを使わないで
入れるって事は、正気の沙汰じゃないのです。
絶対痛いって!
それだけじゃなくって入らないってば!
神崎ぃ!o( 〃゜O゜〃)ゝオォーイ!!
たまに腸液が出る特殊な人もいるけど。
だから、こんなふうにローションを使わないで
入れるって事は、正気の沙汰じゃないのです。
絶対痛いって!
それだけじゃなくって入らないってば!
神崎ぃ!o( 〃゜O゜〃)ゝオォーイ!!