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7、買い物

ここでは、「7、買い物」 に関する記事を紹介しています。
 「小さな薬屋に行って、イチジク浣腸3個、潤滑ローション、コンドーム1個買ってくること。」

 ・・・!・・次の命令は、恥ずかしい買い物でした。いつかは、そんな命令が来るかもしれないと思っていましたが、こんなに早く、しかも浣腸にローション・・・コンドームはともかくとして、口に出すのも恥ずかしいことなのに。でも、棚のどこかにあるかもしれないと思って服を着替えて出かけました。

 近所の薬局なんかとても行けません。バスに乗って隣町まで行きました。降りてすぐのところに薬局があったので入りました。とにかく、お金を払う間恥ずかしいのを我慢すればいいんだから。そう思って。棚をあちこち探しました。でも、でも。見つからないのです!店の人がニコニコと近づいてきます。
「なにをお探しでしょうか。」
かあっと、顔が熱くなり、足元が頼りなくなって、膝が震えます。口を開けて浣腸と言おうとして・・・でも、声になりませんでした。首を振って、店の外に出ました。どうしよう。どうしよう。どうしよう。早足でカツカツハイヒールの音を立てて歩きました。
 言えない。浣腸なんて言えない。涙が出てきます。なんで?なんでこんなこと始めちゃったの?こんな恥ずかしい事。やっぱりやめよう。そう思ったとき
目の前の角に、また薬屋がありました。もう一軒、もう一軒入ってみよう。

 中はちょっと薄暗い、さびれたようなお店です。カウンターの向こうに年配の店員が立っていました。目を合わさないようにして、棚のあちこちを探しました。コンドーム・・あった。潤滑ローションも。ああ、嬉しい。え?イチジク浣腸は?・・・無い。・・やっぱり、無い。どうしよう。どうしよう。どうしよう。もう、どうしようもありません。私は、カウンターの上にコンドームとローションを乗せました。そして、うつむいたまま
「い、イチジク浣腸を三個・・・。」
は、恥ずかしい!身体中から、汗がどっと吹き出します。顔を上げることができません。三個のイチジク浣腸が出てきてカウンターの上に乗せられました。
「全部で3780円です。」
私は急いで10000円を支払いました。紙袋を握りしめおつりが出てくるまで私は、ただただ下を向いて、震えていました。おつりを受け取るときに、ちょっと目を上げたために、お店の人と目が合ってしまいました。男はにやにやと笑っています。私はお金を握りしめて、急いで店を走り出ました。
 相手が何を考えていたのか、想像しなくても分かります。情けなさに、なきたい思いです。でも、買うことができた。私は、ほっとして家までタクシーを拾って帰りました。

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