２２、メール調教

　泣きながら先輩に電話していたらしい･･･。気がついたときは先輩の胸に取りすがって泣いていたから。
「出来ない。出来ない。」
そう言って、泣いている私を先輩は優しく揺らしてくれた。
「わかった。わかった。」
　大丈夫だから、きっと好きな人が出来るから。きっと大人になれるから。それまでは、ずっと、そばにいてあげるから。ユキが私を必要としなくなるまで。私が居なくても大丈夫になるまで。一緒にいてあげるから････。

　そうなのだろうか。わからない。今は、なにも見えないの。わかるのは、もう後戻りできないってこどだけ････。

　先輩のメールを受け取る。そして私はその指示に従う。

｢ノーパンでデパートへ行くこと。エスカレーターで後ろに男性が来たらエスカレーターを降りる三段前にかがんでお尻を見てもらうこと。」

　普段は絶対に履かないようなミニスカートを履いて、ノーパンのまま外出する。恥ずかしさで頭がいっぱいになりながら･･･何段か後ろのサラリーマンのような男性を確認して、ハンカチを落として拾う降りをする。見られた？それとも･･･気がつかなかったの？男性は表情を変えなかった･･･。
　私は、誰かが驚いてくれるまで、その行為を繰り返した。足が震え、体が熱くなる。恥ずかしい。恥ずかしい。恥ずかしい。

　でも、もう、何も知らない頃には戻れない･･･。

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