「10分だ」
みるみるうちに勃っちまったペニスの根元にリング状のものを装着しながら奴は言う。それって、10分間我慢しろって事?異様な感覚。全く想像した事もない異様な快感。だって、中から振動させてるんだぜ。あ……あ……あ……。押し寄せる波の感覚がドンドン早まってきて俺は腰をもたげずにはいられない。こんな変態な事されて気持ちがいいなんて最低だよ。だけど、いいんだ。そのうえ、ずーっと一定の刺激がだんだん物足りなくなってくる。こういう時、体はあまりにも正直だ。勝手に腰をうねらせ始める。知ってる。知っているんだ。本能って奴がさ。体の位置を変えると刺激に強弱がついて、もっといいって事を。俺がさっきまでは青ざめてこわばっていた体を、だんだんと赤くしながら蠢かせる有様を、奴はじーっと黙って椅子に座って見ている。
う……っく。……くう。反応するまいとしても、無理だった。だんだんと高まってくる。あ…助けて。首を左右に振る。どうしようもないもどかしさ。い……いきたい。もっと。……いや、言うものか。
10分ってこんなに長いのか。体全体に力を込めて歯をくいしばって。それでも俺は呻かずにはいられなかった。もう、やめてくれ。もう……。繰り返し心の中で願う。意味の無い願い。それでもやがて各務は立ち上がって俺のそばに来た。終わり。やっと。……終わるんだろう?
わああああああっ!!!
各務はスイッチボックスを取り上げて、にやっと笑ったかと思うと、コントローラーを最強に廻したのだった。俺は、あまりに強い刺激にのけぞった。痛い!快感も強すぎると痛いんだ。また、ひとつ学習しちまった。クルリ、とスイッチを切ると各務はパチンとピンクのピンチを外して、そのおもちゃも台の上に置いた。
「抜くよ」
あまりの事に、ただただ、あえぐしかない俺に反応をする間を与えないで、無造作に管は引き抜かれた。こすられる痛みと、一緒に激しい快感が来て、俺はまたびくっとはねる。
「あうっ!」
空気を求めてパクパクと口をあける俺。だが、やがて、刺激が終わりになったのに、まだ、元気に起ちあがってびくびく痙攣しているそれに気がついた。根元に巻かれている変なリングのせいで、射精しそこなったのだった。
「これも……」
外してよ。全部言わなくても各務は分かっていて「だめだ」と首を振る。クソ!なんて奴だ。俺がここまで変態な事されて、死ぬ思いしているのに、こいつは何にも感じていないみたいだった。
中途半端で放り出された俺は、歯軋りするしかないんだ。しかも、次に待っているのはお楽しみの「浣腸」なんだった
よく、SMプレイとかで浣腸が定番になっている事は薄々知っていた俺も、なんでそんなものがいいのか分からない。汚い。冷静に考えたら、吐きそうだった。考えるな。考えるな。とにかく「導尿」だって、終わったんだ。「浣腸」だって、必ず終わりがある。……はずだ。
……。
違う。……終わりなんて無い。俺は売られちまったんだ。だから、どんなにあがいてもどんなに嫌でも、これは繰り返される。8年間の間は……。尻の穴に奴の手が触れてきた。ヒヤッと冷たいものを塗りこめてくる。そして浣腸器のノズルが差し込まれる。……お袋は知っていたんだろうか。俺をこんな変野郎の所へ売った事を。冷たい噴流に思わず目を閉じると、こらえきれずに涙がこぼれた。
↓ランキングに参加しています。応援してね。☆⌒(*^∇゜)v ヴイッ


[PR]
