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8、しかも洗腸

ここでは、「8、しかも洗腸」 に関する記事を紹介しています。
 
 耐え切れなくて思わずこぶしへ歯を立てた。全身が冷や汗でぬるぬるしている。レザーのソファの上で体の向きを変えると、皮が張り付いていて気持ちが悪い。波が来る。思わず目を閉じた。突き出した顎の先から汗が流れてポツリと落ちる。思わず握っていたこぶしで目を覆う。体を走り抜ける排泄の欲求。辛い。後、どれくらい耐えればいいのか。
「何分起った?」
「二十分。後十分だ」
 おいおい、聞くなよ。目の前に時計があるだろう。というように各務は 微笑む。俺は顔を上げて息を吸い込む。後、十分。張り付いた髪を掻き揚げる。歯をくいしばる。ソファの肘掛を握りこむ。後十分。次の波が来る。く そっ!全身に力をいれて押し留める。
 あ、あ、あ……。悪寒が繰り返し襲ってくる。何なんだよ!いったい。
 昨日、俺は奴に診察台に拘束されたまま、グリセリン五十パーセント溶液百CCで浣腸された。惨めだったけど、拘束はすぐに解かれて俺はトイレに駆け込んだ。その後、奴は、潤滑油をつけて俺の尻の穴に指を突っ込んで掻き回しやがった。
だが、昨日はそれで開放されて、俺は用意された風呂にゆっくりつかり、自分の部屋へ戻ると運ばれてきた食事をとって、ベッドへ倒れこんで眠ってしまった。眠りは浅く、繰り返し体が痙攣するように跳ねて目が覚めてしまうようなものだったけど。
 そして今日の午後である。もう一度各務は、浣腸した。それも、懇切丁寧に内容を説明されての浣腸だ。夜に高原の野郎が、俺を抱くためにやってくる。それまでに、男に抱かれるための準備をするんだと聞かされた俺は、分かっていたのにのめりこみそうな絶望を味わった。
 今度はソファの上にうつぶせの姿勢をとらされた。拘束が無かった代わりに5分待たされて排泄。二度目だからって、惨めでいたたまれないのは同じだった。その後は、今度は石鹸水で三百CC。十分こらえて排泄。そして今度はイルリガートルという専用の器具を使った。点滴と同じしくみで、高い位置に溶液を入れた器具を吊るして、その水圧差で体内に溶液を流し込んでいくのだ。俺の腹の中には六百CCの温水が入っていた。しかも、三十分も持ちこたえろと言われている。正直何度も排泄したせいで温水なのに腹の中をこすり上げられたように沁みる。それにすっかり敏感になってしまったのか、あっというまに出したくなってしまうんだ。
 息が震える。ソファの上で何度も座りなおす俺を各務は斜め向かいの椅子に座ってじっと見ている。俺が悪寒に震え、冷や汗をかきながら、のたうつのを楽しんでいるのだ。
「もう、だめ」
 悔しいが、こらえ切れそうに無い。目を閉じたまま、必死に懇願する。
「後五分だ」
「……」
  分かってるよ!そんな事!泣きそうになって、俺は、そうなった事が許せず、ソファにこぶしを叩きつける。すぐまた……次の波が来る。目をぎゅっとつぶって 体全体の力を振り絞る。息をつく事も出来ないほどの、激しい衝動。あ・あ……。こいつ、こいつ絶対にサディストだ。二十五分も三十分もたいして違わないだろうに……。俺は必死で椅子の肘掛にしがみつく、いくらおなかはすでに空っぽで、体の中に入っているのはお湯だけだって言ったって、絶対にトイレ以外のところで漏らしちまうのなんか嫌だった。


 


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