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15、やっぱり鞭打ち

ここでは、「15、やっぱり鞭打ち」 に関する記事を紹介しています。
 腕の拘束がなかったら立っていられなかったかもしれない。鞭が止まると、ただただ苦しい息をつく事に専念せざるを得ない。拡げられた腕に顔を伏せて喘いでいると、じわじわと体の中の振動が、耐え難いほどに突き上げてくる。そうなっている事をあいつに知られまいと、必死にこらえていてもいつの間にか身もだえしてるんだ。
 そこを打たれる。強く。弱く。速く。そう思うと、間があく。背中は熱く、全身は濡れたように汗をかいていた。ジンジンと拡がる痛み。鏡を見る。見ずにはいられない。鞭がどこから来るのか。いつ来るのか。分からないままに耐える事は出来ない。脅えるように目が泳ぐ。鏡の中にいやらしく腰を振っている自分。視界を鞭が掠める。
 来る!
 息を吸うと思う間もなく叩きつけられて、悲鳴と共に空気を吐き出す。吸う間もなくまた打たれる。痛い。回数を増すごとに痛みが耐え難く強くなってくる。嫌だ。もう、我慢できない。逃れようと体が捩れる。枷を夢中で引く。急に強くなるバイブレーターに跳ねる。と、構える間もなくまた鞭が来る。踊らされて、いいのか痛いのかわけがわからなくなっていく。
「やめて…もう、やめてよ…」
 鞭が体を這い回る。泣きながら懇願する俺を高原は楽しんでいた。
「次は、足だ」
 前に回り太腿を右から狙う。
バシッ!
 俺は、目を見開き声もあげられずに捻れた。背中の比ではない強い痛み。もう、快感を追う事も出来なかった。鞭が左へ移動する。俺は死に物狂いで逃れようと後ろへ体を引く。鞭は左足の上をさまよう。
「……やめて……いゃ」
 顎から汗が滴る。高原は恐怖に引きつる俺の表情を十分に楽しんでから、鞭を打ちつけた。
 また、悲鳴。金具のなる音。それの繰り返しだった。足を左右から十数発打たれた。最後は数えられなくなっていた。ぼろきれのようにぶら下がるだけだった。すべての感覚が拡がる痛みだけになり、俺は半狂乱になって泣き喚いた。
 拘束が解かれベッドの上に押し倒された。体の中のものが引き出される。最初に入れた何かはそのままに高原が押し入ってきた。ただでさえいっぱいなくせに俺を殺すつもりなんだろうか。あんなに準備したのに俺は結局痛みに引き裂かれた。突き上げられる。何度も何度も……。波が来た。
 俺は再びその波に、なすすべもなく飲み込まれた。


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