目が勝手に各務の動きを追う。奴が髪をかきあげるしぐさ。冷静な横顔。めがねの向こうの薄く透ける茶色の目。会話の合間によく動く表情のある手。細いくせにしっかりと筋肉の付いた手。長くしなやかな器用そうな指。俺を自由に泣かせる指。
「なんだい?」
食事の皿から顔を上げて、不審そうに訊いてくる。思わず見つめていた事に気が付いて顔を赤くしてしまう。
「何でも……」
目をそらし、顔を背ける……でも、次の瞬間にはそっと盗み見てしまう。
自分でもどうしようもないんだ。まるで、飢えた獣が水をむさぼり飲むようにあいつの姿を求めずにはいられない。
声を聞いていたい。いつも。いつも。低く落ち着いた声。しっとりと、つやのある声。俺を自由に啼かせながらも、まったく変わらない表情で囁いてくる声。
「力を抜いて」
「ひ……うっく」
「もう少し、持ち上げて」
「あ……嫌だ。……そこ」
「ここ?ここがいいの?」
「ちがっ……う……うん。や……。あ、あ」
「よさそうだね。もう少し強くするよ」
「やめて……イヤだってば。ああ……あ!」
くすくす笑いながら酷くしてくる。まったく容赦の無い指の動き。そんな時でも、まったく平静なんだ。ああ!あんた、サディストなんだろ?男を啼かせて楽しんでいるんだろ?だったら、ちったぁは興奮してみせろよ。俺の体見て、少しはそそられないのかい?俺を啼かせて、面白くない?俺にこれだけ悶えさせといて、ちっとも自分は感じないのかい?俺は、ただ高原の持ち物ってだけ?何の見返りもなく、ただ、楽しみのために俺の調教をしているんじゃないの?
俺の頭の中は訊けない質問で堂々巡り。売られてやってきて、無理矢理尻を掘られているのに何て事考えているんだろう。こんな酷い事をされながら、ちょっとでいいから俺の事を気にかけて欲しいと考えるなんて……俺って馬鹿。それとも変態?いじめられて喜んでいるのか感じているのか
そりゃ、 感じるさ。毎日毎日毎日……頭の中は奴に「射精させて」もらいたい。そればっかり。ぎりぎりのところを綱渡りしながら、体は狂うほどよがらせてもらいながら、こがれるのは奴のくちびる。ほんのちょっとの愛情の印。関心の兆候。なぁ、俺がこんなに熱くなっているの。気が付いているだろう?どうして平気なんだ? なんでそんなに冷静なんだ?出るのはためいきばかり。
拡張が終わった後、ガラスに隔てられた鏡張りの風呂の中で、熱いシャワーの刺激にさえひくつく体をなだめながら、コックリングを外す。すっかり汗まみれになった体に石鹸の泡を塗り拡げながら熱い吐息を漏らす。もう、我慢出来ない。ガラス張りで丸見えなのは分かっていても、自分で触らずにはいられない。
石鹸の付いた指を絡ませながら、そっと鏡を盗み見る。そして、あいつがこっちを見ている様が鏡に映っているとそれに狂喜する。恥ずかしさに痺れるようになりながら、体中を羞恥にほてらせながら、見せ付けるように腰を振って、こすって、あられもなく淫らに「いって」みせる。恥知らず。淫乱。節操なし。悔しい。なぜ無視できないんだ。あいつは俺の事なんか、なんとも思ってないのに。
でも……ちょっとでいいんだ。ちょっとだけでいい。俺に関心持ってよ。最初のように、最初のように……視線で貫いてよ。
ああ……苦しい。切ないよ。なんで俺。こんなの変だ。絶対変だ。あいつが好きだなんて。あんな人でなしが。あんなサディストが。あんな冷たい男が。なんであんな奴に惚れちまったんだ。
↓ランキングに参加しています。応援してね。☆⌒(*^∇゜)v ヴイッ

スポンサーサイト

「なんだい?」
食事の皿から顔を上げて、不審そうに訊いてくる。思わず見つめていた事に気が付いて顔を赤くしてしまう。
「何でも……」
目をそらし、顔を背ける……でも、次の瞬間にはそっと盗み見てしまう。
自分でもどうしようもないんだ。まるで、飢えた獣が水をむさぼり飲むようにあいつの姿を求めずにはいられない。
声を聞いていたい。いつも。いつも。低く落ち着いた声。しっとりと、つやのある声。俺を自由に啼かせながらも、まったく変わらない表情で囁いてくる声。
「力を抜いて」
「ひ……うっく」
「もう少し、持ち上げて」
「あ……嫌だ。……そこ」
「ここ?ここがいいの?」
「ちがっ……う……うん。や……。あ、あ」
「よさそうだね。もう少し強くするよ」
「やめて……イヤだってば。ああ……あ!」
くすくす笑いながら酷くしてくる。まったく容赦の無い指の動き。そんな時でも、まったく平静なんだ。ああ!あんた、サディストなんだろ?男を啼かせて楽しんでいるんだろ?だったら、ちったぁは興奮してみせろよ。俺の体見て、少しはそそられないのかい?俺を啼かせて、面白くない?俺にこれだけ悶えさせといて、ちっとも自分は感じないのかい?俺は、ただ高原の持ち物ってだけ?何の見返りもなく、ただ、楽しみのために俺の調教をしているんじゃないの?
俺の頭の中は訊けない質問で堂々巡り。売られてやってきて、無理矢理尻を掘られているのに何て事考えているんだろう。こんな酷い事をされながら、ちょっとでいいから俺の事を気にかけて欲しいと考えるなんて……俺って馬鹿。それとも変態?いじめられて喜んでいるのか感じているのか
そりゃ、 感じるさ。毎日毎日毎日……頭の中は奴に「射精させて」もらいたい。そればっかり。ぎりぎりのところを綱渡りしながら、体は狂うほどよがらせてもらいながら、こがれるのは奴のくちびる。ほんのちょっとの愛情の印。関心の兆候。なぁ、俺がこんなに熱くなっているの。気が付いているだろう?どうして平気なんだ? なんでそんなに冷静なんだ?出るのはためいきばかり。
拡張が終わった後、ガラスに隔てられた鏡張りの風呂の中で、熱いシャワーの刺激にさえひくつく体をなだめながら、コックリングを外す。すっかり汗まみれになった体に石鹸の泡を塗り拡げながら熱い吐息を漏らす。もう、我慢出来ない。ガラス張りで丸見えなのは分かっていても、自分で触らずにはいられない。
石鹸の付いた指を絡ませながら、そっと鏡を盗み見る。そして、あいつがこっちを見ている様が鏡に映っているとそれに狂喜する。恥ずかしさに痺れるようになりながら、体中を羞恥にほてらせながら、見せ付けるように腰を振って、こすって、あられもなく淫らに「いって」みせる。恥知らず。淫乱。節操なし。悔しい。なぜ無視できないんだ。あいつは俺の事なんか、なんとも思ってないのに。
でも……ちょっとでいいんだ。ちょっとだけでいい。俺に関心持ってよ。最初のように、最初のように……視線で貫いてよ。
ああ……苦しい。切ないよ。なんで俺。こんなの変だ。絶対変だ。あいつが好きだなんて。あんな人でなしが。あんなサディストが。あんな冷たい男が。なんであんな奴に惚れちまったんだ。
↓ランキングに参加しています。応援してね。☆⌒(*^∇゜)v ヴイッ


[PR]
